遅くなりましたが,ようやく2017年度の学生さんたちの研究発表に関する記事が全部公開になりましたので,2017年度の報告をさせていただきます.
本格始動して3年目の中村研究室(修士1年生 12人,学部4年生 6人,学部3年生 6人の計24人+学部2年生 2人)の2017年度の研究発表の成果は下記の通りでした.年度単位なのでここに掲載されていない学部3年生の国内研究会発表,国際会議発表,学部4年生の国内会議発表がありますが,学部3年生はミッションの学会発表1回以上,学部4年生は卒業研究のテーマで1回以上の発表をこなすことができました.また,全員が今年度も発表(投稿)を行うことができました.
まずは色々な学会にて発表させていただきありがとうございました.学会の場で研究について色々とコメントいただいたことが,学生の成長に,そして研究の発展に繋がっています.家庭の事情などで参加できないことも多く,学生さんだけを派遣することもありましたが,色々と本当にありがとうございました.また,合同研究会をやっていただいた皆様本当にありがとうございました.合同研究会のおかげでこうした成果が生まれています.2018年度も是非よろしくお願いいたします.ちなみに,2018年度は学部3年生~修士2年生までで,29人の大所帯になります(学部1~2年生も合わせると,私も入れて50人となるのでえらいことになってます).
また,卒業研究論文も6件無事出すことができ,全員が無事(直前まで色々と大変だった学生さんたちはいますが)卒業し,4人が大学院進学,2人(福地翼,久保田夏美)が就職することができました.初めての卒業生を出したこともあり,少しウルっと来てしまいました.1期生が卒業するときにはやばいかもしれません.
さておき,今年度についてはまだまだ私の力が足りていないので,人数や国内研究会の発表数のわりに,国際会議はほとんどありません.ですが,学生さんたちはお互いに助け合い,また徐々に学生さんたちは力をつけていますし,国際会議に挑戦したいという思いも高まりつつあるようです.ぜひ今後に期待いただければと思います.2017年度の学生によるすべての発表が記事になっていますので,興味のある研究タイトルがありましたら是非読んでいただければと思います.
また,2017年度は企業様との共同研究を2つ始めることができ,2018年度にもさらに1つ始まることになりました.私の実力では国の予算は外れることも多く,できるだけ共同研究の予算比率を上げたいと思っているため,色々とつながりができておりとてもうれしく思っています.ただ,共同研究についてはまだまだ絶賛募集中ですので,もしご興味のある方,企業様などいらっしゃいましたら,是非ともこの記事に対するコメントや,メールなどの形でご連絡をよろしくお願いいたします(共同研究をさせていただくと,その企業に対する学生の認知度が高まり,就職しようとする学生も増えるようです).
学生ごとの記事は下記のリンク(タグ)でまとめております.私として学生さんにとって最も重要なのは,名刺代わりになる研究成果と,そしてそれをウェブに残すことだと考えていますので,興味のある学生がいましたら是非まとめて読んでいただければと思います.特に,修士1年の学生は2018年度修了,2019年度に就職の予定なので(もう決まってる学生も多いようですが),企業の方で,「是非この学生がほしい!」とかありましたら,是非その学生について記事をチェックいただきますとともに,こちらの投稿に対するコメントやメールなどの形でご連絡いただけますと幸いです(学生さんに転送させていただきます).
2018年度も中村聡史研究室のメンバーをよろしくお願いいたします.
- 修士1年生: 大野 直紀,神山 拓史,佐藤 剣太,白鳥 裕士,田村 柾優紀,新納 真次郎,牧 良樹,松田 滉平,田島 一樹,土屋 駿貴,前島 紘希,松井 啓司
- 学部4年生: 斉藤 絢基,樋川 一幸,阿部 和樹,久保田 夏美(就職),福地 翼(就職),山浦 祐明
- 学部3年生: 上西 隆平,佐々木 美香子,又吉 康綱,斎藤 光,水野 颯,高橋 拓
表彰(6件)
- 情報処理学会 ヒューマンコンピュータインタラクション研究会 学生奨励賞,福地翼 (2018/03).
- Inkathon with DOCOMO and Fujitsu 審査員特別賞, 又吉康綱,斉藤絢基,新納真次郎,大島遼,上西隆平 (2018/03).
- チャレンジ!! オープンガバナンス, Special Innovation Award in collaboration with Ash Center, HKS, Harvard, 土屋駿貴, 田島一樹, 白鳥裕士 (2018/03).
- 情報処理学会 平成29年度 山下研究記念賞,白鳥 裕士 (2018/03).
- 情報処理学会 ヒューマンコンピュータインタラクション研究会 学生奨励賞,松井啓司 (2018/01).
- ARG 第10回Webインテリジェンスとインタラクション研究会 優秀論文賞, 又吉 康綱,久保田 夏美,斉藤 絢基,大島 遼,鈴木 正明,中村 聡史, 自他との平均化により手書きをきれいにするシステムの提案 (2017/07/08).
論文誌(4件)
- 福地翼, 松井啓司, 中村聡史: 周辺視への錯視図形提示によるコンテンツ視聴手法の実現, 情報処理学会論文誌 インタラクション特集号, Vol. 59, No.2, pp.681-689 (2018-02-15) , 1882-7764 (2018/02).
- 白鳥裕士, 牧良樹, 中村聡史, 小松孝徳: スポーツにおけるネタバレの特性調査と判定手法の検討, 情報処理学会論文誌 若手研究者特集, Vol 59, No. 3, pp.882-893 (2018-03-15) , 1882-7764 (2018/03).
- 大野直紀, 土屋駿貴, 中村聡史, 山本岳洋: 独立した音楽と映像に対する印象評価と音楽動画の印象の関係性に関する研究, 情報処理学会論文誌 若手研究者特集, Vol 59, No. 3,929-940 (2018-03-15) , 1882-7764 (2018/03).
- 松井啓司, 中村聡史: 周辺視への視覚刺激提示が時間評価に及ぼす影響, 情報処理学会論文誌 若手特集, Vol 59, No. 3, pp. 970-978 (2018-03-15) , 1882-7764 (2018/03).
国際会議(3件)
- Shinjiro Niino, Satoshi Nakamura, Masaaki Suzuki, Takanori Komatsu, Analysis of Average Hand-drawings and Its Application, 9th International Conference on Intelligent Technologies for Interactive Entertainment (INTETAIN 2017), LNICST 215, pp.34-48, Funchal, Portugal (2017/06/20).
- Kazuki Tajima and Satoshi Nakamura, WePatch: A System Enabling Users to Improve Bad User Interfaces on the Web, The 29th Australian Conference on Human-Computer Interaction (OzCHI 2017), pp. 448-451, Brisbane (2017/11/29).
- Yoshiki Maki and Satoshi Nakamura, Do Manga Spoilers Spoil Manga?, The Sixth Asian Conference on Information Systems (ACIS 2017), pp. 258-262, Phnom Penh, Cambodia (2017/12/14).
国内会議(査読あり)(1件)
国内会議(査読なし)(24件)
- 土屋駿貴, 中村聡史. レシピ伝達における個性共有のための調理行動分析. 信学技報, vol. 117, no. 29, pp. 139-144, 2017年5月16日.
- 久保田夏美, 斉藤絢基, 中村聡史, 鈴木正明. Mojivator: 平均化手法を用いた手書き練習システムによる書写行動変化の観察. 信学技報, vol. 117, no. 29, HCS2017-23, pp. 157-162, 2017年5月16日.
- 斉藤絢基,中村聡史,鈴木正明:コミック内の発話への読者手書き文字融合による共感度向上手法の提案,第31回人工知能学会全国大会(JSAI2017),3H1-OS-04a-5 (2017-05-25).
- 牧良樹,中村聡史:コミック読者のネタバレ遭遇タイミングによる興味度合い変化,第31回人工知能学会全国大会(JSAI2017),3H2-OS-04b-3 (2017-05-25).
- 湯村翼, 中村聡史: Augmented Typing: 光と音の演出付与によるキーボードタイピング体験の拡張, 情報処理学会 第173回HCI・第44回EC合同研究発表会.
- 又吉 康綱,久保田 夏美,斉藤 絢基,大島 遼,鈴木 正明,中村 聡史: 自他との平均化により手書きをきれいにするシステムの提案, ARG 第10回Webインテリジェンスとインタラクション研究会 (2017/07/08). 優秀論文賞
- 佐々木美香子, 斉藤絢基, 久保田夏美, 新納真次郎, 中村聡史, 鈴木正明:フォントと手書きの融合文字に対する好感度調査, 情報処理学会 研究報告ヒューマンコンピュータインタラクション(HCI), 2017-HCI-174, 1-8(2017-08-16), 2188-8760.
- 田島 一樹 , 中村 聡史, WePatch:ユーザの手によるWeb上のBADUI改善システムの評価, 情報処理学会研究報告ヒューマンコンピュータインタラクション(HCI),2017-HCI-174(16),1-7 (2017-08-16) , 2188-8760.
- 松田滉平, 中村聡史. ビジュアルイメージを用いた記憶トリガ管理システムの提案. 研究報告ヒューマンコンピュータインタラクション(HCI), 2017-HCI-174, no. 15, p. 1-8.
- 松田滉平, 松井啓司, 佐藤剣太, 久保田夏美, 佐々木美香子, 斎藤光, 中村聡史. ノイズキャンセリングミュージック. エンタテインメントコンピューティングシンポジウム2017論文集. 2017, p. 249-256.
- 高橋 拓, 福地 翼, 山浦 祐明, 松井 啓司, 中村 聡史: 周辺視野における妨害刺激の減衰が集中度に及ぼす影響, 情報処理学会 研究報告ヒューマンコンピュータインタラクション(HCI),2017-HCI-175(7),1-8 (2017-10-25) , 2188-8760.
- 神山 拓史, 中村 聡史: 歩行経路と視線対象に基づく迷子要因の分析, 情報処理学会研究報告ヒューマンコンピュータインタラクション(HCI),2017-HCI-175(12),1-8 (2017-10-25) , 2188-8760.
- 上西 隆平, 阿部 和樹, 大野 直紀, 土屋 駿貴, 中村 聡史: 主観特徴と物理特徴の融合による音楽動画印象推定手法の検討, 情報処理学会 研究報告コンピュータビジョンとイメージメディア(CVIM),2017-CVIM-209(40),1-7 (2017-11-01) , 2188-8701.
- 前島 紘希, 阿部 和樹, 中村 聡史: スマートフォン上のスクリーンキャプチャ探索支援手法, 情報処理学会研究報告 コンピュータビジョンとイメージメディア(CVIM),2017-CVIM-209(38),1-8 (2017-11-01) , 2188-8701
- 田村 柾優紀, 新納 真次郎, 白鳥 裕士, 田島 一樹, 中村 聡史: Uniotto: グループ型音楽鑑賞手法の提案と実装, ワークショップ2017 (GN Workshop 2017) 論文集,2017,1-8 (2017-11-09).
- 佐々木美香子, 斉藤絢基, 新納真次郎, 又吉康綱, 中村聡史, 鈴木正明: 手書きとフォントの融合による視認性向上と書き手の抵抗軽減に関する調査, 情報処理学会 研究報告ヒューマンコンピュータインタラクション(HCI), 2018-HCI-176, 1-7(2018-01-15), 2188-8760.
- 佐藤 大輔, 新納 真次郎, 中村 聡史, 鈴木 正明: 利き手・非利き手の平均手書き文字における類似性の検証, 研究報告ヒューマンコンピュータインタラクション(HCI),2018-HCI-176(20),1-8 (2018-01-15) , 2188-8760.
- 松井 啓司, 中村 聡史, 鈴木 智絵, 山中 祥太: 周辺視野への視覚刺激提示がプログレスバー待機時間に与える影響, 研究報告ヒューマンコンピュータインタラクション(HCI), 2018-HCI-176(23), 1-7 (2018-01-15), 2188-8760. 学生奨励賞
- 山浦 祐明, 中村 聡史: ポップアウトを利用した際のユーザの選択行動の変化の分析, 情報処理学会 研究報告ヒューマンコンピュータインタラクション(HCI), 2018-HCI-177(15), pp.1-8 (2018-03-09) , 2188-8760.
- 阿部 和樹, 大野 直紀, 土屋 駿貴, 前島 紘希, 中村 聡史: プライミング効果を用いた音楽の印象変容に関する基礎調査, 情報処理学会 研究報告ヒューマンコンピュータインタラクション(HCI), 2018-HCI-177(13), pp.1-8 (2018-03-09) , 2188-8760.
- 福地 翼, 中村 聡史: 文章作成時の視線分析に基づく読み返しを促す視線誘導手法の提案, 情報処理学会 研究報告ヒューマンコンピュータインタラクション(HCI), 2018-HCI-177(30), pp.1-8 (2018-03-09) , 2188-8760. 学生奨励賞.
- 佐藤 剣太, 牧 良樹, 中村 聡史: 未読および既読シーンの提示が読者のコミック閲覧意欲に与える影響, 情報処理学会 研究報告エンタテインメントコンピューティング(EC), 2018-EC-47(3), pp.1-8 (2018-03-09) , 2188-8914.
- 斉藤 絢基 , 中村 聡史: 動的なフォント融合による文字デザイン支援手法, 情報処理学会 研究報告エンタテインメントコンピューティング(EC), 2018-EC-47(2), pp.1-9 (2018-03-09) , 2188-8914.
- 樋川 一幸, 松田 滉平, 中村 聡史: コミュニケーションチャネルへのライバル可視化によるタスク推進手法の提案, 情報処理学会 研究報告グループウェアとネットワークサービス(GN), 2018-GN-104(12), pp.1-8 (2018-03-12) , 2188-8744.
国内会議(査読なし。ポスター・デモのみ。口頭発表もあるものは除く)(1件)
報道(1件)
卒業研究論文(6件)
- 阿部 和樹「プライム刺激による音楽の印象変容に関する基礎調査」
- 久保田 夏美「リアルタイム感情記録による日記習慣化支援手法の提案とその検討」
- 斉藤 絢基「動的なフォント融合による文字デザイン支援手法の提案」
- 樋川 一幸「コミュニケーションチャネルへのライバル可視化を用いたタスク推進手法」
- 福地 翼「文章作成時の視線分析に基づく読み返しを促す視線誘導手法」
- 山浦 祐明「ポップアウトによるユーザの選択行動変化に関する分析」
卒業研究については,上記の研究会などで発表したもの(および発表予定のもの)とそれぞれ対応しています.