横山 幸大さん
学部3年生~修士2年生の4年間研究室に在籍し、表彰1件、国際会議発表5件(主著が1件)、国内会議発表10件(主著が5件)と、コロナ禍で大変で、また事情により学費や交通費をすべて自分で稼がなくてはならなかったのに、わずか4年間ですごい成果を残しました。
まず学部3年生の頃には、ノイズキャンセリングミュージックという音楽により騒音を小さく感じさせる手法を発展させ、映像を使って印象誘導することで不快度を軽減する研究に取り組みました。
また4年生の頃には、プログレスバーで視線が誘導されることに着目し、視線が誘導されるならその後の選択も歪めることができるのではといったことに着目した研究に取り組み、特にプログレスバーの位置と方向に着目した実験を実施し、成果を卒業研究としてまとめました。またこの成果は、残念ながらオンラインにはなってしまいましたが、国際会議にも採録され、発表しました。
修士では、その研究をさらに推進し、プログレスバーの終端位置や、プログレスバーの長さが選択をどう歪めてしまうかをオンラインでの実験だけでなく、視線もとることで検証し、その誘導効果を明らかにしました。さらに、表示位置で誘導できることを改めて検証し、この一連の成果で学会で表彰されました。また修士における一連の研究を整理し、修士論文「プログレスバーの性質が待機後のユーザの選択行動に及ぼす影響」を書き上げました。
横山さんは、開発力が高く、研究室でシステムの実装に困る学生を積極的に助けてくれるなど、研究室の研究推進において貢献してくれました。また、横山さんが取り組んだ研究は後輩の選択インタフェースにおけるダークパターン研究にも繋がり、多様な発展を見せることとなりました。さらに、そのキャラクタから後輩からも慕われ、学年を超えた交流にも貢献してくれました。
卒業後はエンジニアとして働いてます。どこかで見かけましたら、是非ともお声がけいただきますとともに、ご支援をよろしくお願いいたします。
業績
- 表彰
- 情報処理学会 ヒューマンコンピュータインタラクション研究会 HCI研究会貢献賞, 横山幸大 (2022/11).
- 海外発表
- Kouta Yokoyama, Satoshi Nakamura, Shota Yamanaka. Do Animation Direction and Position of Progress Bar Affect Selections?, 18th IFIP TC 13 International Conference on Human-Computer Interaction (INTERACT 2021), Vol.12936, pp.395-399, 2021.
- Yukino Aoki, Kouta Yokoyama, Satoshi Nakamura. BingoFit: A Bingo Clothes Presentation System for Utilizing Owned Clothes, International Conference on Human-Computer Interaction (HCII 2023), to appear.
- Riho Ueki, Kouta Yokoyama, Satoshi Nakamura. Does the Type of Font Face Induce the Selection?, International Conference on Human-Computer Interaction (HCII 2023), to appear.
- Yuichiro Kinoshita, Yuto Sekiguchi, Riho Ueki, Kouta Yokoyama, Satoshi Nakamura. Do People Tend to Select a Delayed Item?, International Conference on Human-Computer Interaction (HCII 2023), to appear.
- Yuto Sekiguchi, Riho Ueki, Kouta Yokoyama, Satoshi Nakamura. Does the Average Color Influence Selection?, International Conference on Human-Computer Interaction (HCII 2023), to appear.
- 国内発表
- 横山 幸大, 徳久 弘樹, 中村 聡史: ノイズキャンセリングミュージック:音楽の印象誘導による騒音の不快度軽減効果の検証, 情報処理学会 研究報告ヒューマンコンピュータインタラクション(HCI), 2019-HCI-184 (7), 1-8 (2019-07-15), 2188-8760 (2019/07/22).
- 植木 里帆, 横山 幸大, 野中 滉介, 中村 聡史. 三択の選択肢における要因の違いが選択行動に及ぼす影響の調査, 情報処理学会 研究報告ヒューマンコンピュータインタラクション(HCI), Vol.2020-HCI-190, No.23, pp.1-8, (2020/12).
- 横山 幸大, 中村 聡史, 山中 祥太. 待機画面の視覚刺激が選択に及ぼす影響の調査, 情報処理学会 ヒューマンコンピュータインタラクション(HCI), Vol.2021-HCI-191, No.3, pp.1-8, (2021/01).
- 関口 祐豊, 植木 里帆, 横山 幸大, 中村 聡史. 三択の選択肢の色の組み合わせが選択行動に及ぼす影響, 情報処理学会 研究報告ヒューマンコンピュータインタラクション(HCI), Vol.2021-HCI-195, No.32, pp.1-8 (2021/12/01).
- 青木 由樹乃, 横山 幸大, 中村 聡史. BingoFit: 所有する衣服の活用に向けたビンゴゲーム型衣服提示システムの提案, 情報処理学会 研究報告ヒューマンコンピュータインタラクション(HCI), Vol.2021-HCI-195, No.41, pp.1-8 (2021/12/01).
- 横山 幸大, 中村 聡史, 山中 祥太. 画面遷移直前におけるプログレスバーのアニメーションの終端が選択に及ぼす影響, 情報処理学会 研究報告ヒューマンコンピュータインタラクション(HCI), Vol.2022-HCI-196, No.15, pp.1-8 (2022/01/11).
- 横山 幸大, 中村 聡史. 待機画面におけるプログレスバーの長さが選択に及ぼす影響の調査, 情報処理学会 研究報告ヒューマンコンピュータインタラクション(HCI), Vol.2022-HCI-199, No.1, pp.1-8 (2022/08/22).
- 青木 由樹乃, 横山 幸大, 中村 聡史. BingoFit: 所有する衣服の活用に向けたビンゴ型衣服提示システムの改良と検証, 情報処理学会 研究報告ヒューマンコンピュータインタラクション(HCI), Vol.2022-HCI-199, No.7, pp.1-7 (2022/08/22).
- 木下 裕一朗, 関口 祐豊, 植木 里帆, 横山 幸大, 中村 聡史. 選択インタフェースにおけるアイテムの遅延表示が選択に及ぼす影響, 情報処理学会 研究報告ヒューマンコンピュータインタラクション(HCI), Vol.2022-HCI-200, No.27, pp.1-8 (2022/11/09).
- 横山 幸大, 中村 聡史. 待機画面におけるプログレスバーの表示位置が待機後の選択に及ぼす影響の調査, 情報処理学会 研究報告ヒューマンコンピュータインタラクション(HCI), Vol.2022-HCI-200, pp.1-8 (2022/11/09).
- 学位論文
- 修士論文「プログレスバーの性質が待機後のユーザの選択行動に及ぼす影響」
- 卒業論文「待機画面の視覚的フィードバックが後の選択行動に及ぼす影響の調査」