2022年度 修了生: 伊藤 理紗【修士(工学)】 #28

投稿者: | 2023年3月30日

伊藤 理紗さん(左)

学部2年生のプレ配属と、学部3年生~修士2年生の本配属とで合計5年間研究室に在籍し、表彰1件、国際会議発表2件(主著が1件)、国内会議発表14件(主著が7件)と、コロナ禍で大変ななか、わずか4年間ですごい成果を残しました。

まず学部2~3年生の頃には、ワコム株式会社との共同研究で文字形状によって記憶にどのような影響が出るのかを検証する研究に取り組みました。この研究では、多くの人が記憶に残ると考えがちなゴシック体に比べ、続け字のような手書きの方が記憶に残りやすいことを明らかにし、その研究が後輩の文字の太さと記憶の関係手書き文字の類似と記憶の関係顔と名前の記憶における文字形状の効果などの研究に繋がりました。

また、学部4生の頃には、伊藤さん自身漫画が大好きなのだけれど、集合体と蜘蛛が苦手で、漫画の中で出てくるそのシーンで続きが読めなくなって困ったという問題意識をもとにした研究に取り組みました。ここでは、表現の規制は絶対にするべきではないが、その漫画の中で極々一部に登場するマニアックで読者依存性が高い地雷をユーザ間で共有し、誰か一人が犠牲になってくれれば、他の人は救われるという、読者依存性の高い地雷表現の付与・共有に関する研究に取り組みました。

修士では、この研究を発展させ、実際に電子書籍サービスであるジャンププラス上でシステムを動作可能とし、どのような読者依存性の高い地雷があるか、また、システムを用いた1ヶ月にわたるシステムの利用実験を通して、どのような形でシステムが機能するかなどを明らかにしました。この成果は学会でも表彰されました。また修士における一連の研究を整理し、修士論文「コミックにおける読者依存性の高い地雷の不安軽減に関する研究」を書き上げました。

伊藤さんは、その着実に研究を進め、面倒で手間のかかる開発も行い、さらに学会発表して成果を積み重ねるなど、研究室の模範となっておりとても助けられました。また、後輩の原稿チェックやプレゼン指導などを積極的にやってくれ、研究室の論文やプレゼンの底上げに貢献してくれました。さらに、研究だけでなく雑務に関することも積極的に引き受けてくれ、とても助けられました。

卒業後はエンジニアとして働いてます。どこかで見かけましたら、是非ともお声がけいただきますとともに、ご支援をよろしくお願いいたします。

 

業績

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