ACM Multimedia Asia 2025にて「Don’t Break the Melody: Encouraging Accurate Handwriting Practice with Sound Feedback」というタイトルで発表してきました(鳩貝怜央)

投稿者: | 2025年12月31日

はじめに

こんにちは,中村研M1の鳩貝怜央です.

2025年12月9日〜12日にマレーシアのクアラルンプールで開催されたMMAsia2025にて“Don’t Break the Melody: Encouraging Accurate Handwriting Practice with Sound Feedback”というタイトルで発表を行ってきましたので,ご報告をさせていただきます.

今回発表した内容は,「メロ字ィ」についてです.先行研究MVE2023で発表させていただいた内容を合わせて整理し,英語化したものになっています.

研究概要

先行研究

漢字を覚える際に何度も繰り返し書いて覚える方法が一般的かと思われます.しかし,効果的である一方で何回も書くため単調な動作な上に退屈で面倒に感じた経験があるのではないでしょうか.

そこで私たちはこれまで,退屈な手書き文字の繰り返し練習を楽しく効果的なものにするために,ペンの位置に応じた音階の音が鳴る文字練習システム,「メロ字ィ」を提案してきました.

先行研究では,メロ字ィが効果的かどうかを調べるために,日本人にとって馴染みのない梵字を3日間練習する実験を実施しました.

実験の結果,メロ字ィを使用した場合の方がしなかった場合と比べて練習回数が増える傾向にあるという結果が得られました.

改良したシステム

以前のシステムでは,キャンバス上のどこをなぞったとしても音が鳴ってしまう仕様であったため,音が逆に気になってしまい遊んでしまう可能性がありました.そこで,今回のシステムではお手本からある一定上離れると音が鳴らなくなるように変更しました.

 

実験では改良版と先行研究のものに加え,同じシステムの音無し版の3種類について比較しました.実験の結果,改良版では他2つに比べ,文字をなぞる速度が有意に遅くなることが明らかになりました.これは,お手本から離れると音が止まってしまうため,常に音が鳴るよう注意して書くようになったからだと考えられます.

 

発表スライド

論文情報

Reo Hatogai, Sayuri Matsuda, Kento Watanabe, Satoshi Nakamura, Akiyuki Kake. Don’t Break the Melody: Encouraging Accurate Handwriting Practice with Sound Feedback, ACM Multimedia Asia 2025 (MMAsia ’25), No.128, pp.1 – 7, 2025.

感想

初の国際学会だったので緊張しましたが,先輩方や先生のおかげで無事に発表を終えることができました.

マレーシアには幼い頃に行ったことがありましたが当時の記憶がない+クアラルンプールは初めてだったのでわくわくでした.1週間も滞在することができて観光やご飯も満喫することができました.クアラルンプールは都会と田舎が混在している不思議な場所でした.

ミレニアムホテル

アロー通り

ペトロナスツインタワー

 

また,学会でBest Application Awardを受賞することができました.やったー

これもひとえに論文執筆や発表練習にご尽力いただいた中村先生や様々な研究活動にご協力いただいた研究室の皆様のおかげです.心より感謝申し上げます!

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