第216回HCI研究会で「ペンギンの腹部模様描画による個体検索アルゴリズムの改善と実験室実験および実地実験での検証」というタイトルで発表してきました(高野閑)

投稿者: | 2026年1月28日

はじめに

はじめまして!中村研B3の高野閑です。2026年1月14~15日に宮古島未来創造センターで開催された第216回HCI研究会にて研究発表を行いましたので、ご報告させていただきます。今回はペンギンの腹部模様描画による個体検索アルゴリズムの改善と実験室実験および実地実験での検証というタイトルで発表いたしました。

研究背景

皆さんは水族館や動物園で動物を観察するときに、漠然と眺めていることはないでしょうか?特にペンギンは人気が高いですが、多数が飼育されていて、観察が漠然となってしまいます。

私たちは新たな手法としてペンギンの腹部模様を描くことで観察しているペンギンを検索する「ペンさく」を開発し、実際に水族館での実地実験を行ってきました。多くの来館者が楽しんで描画をしており、会話の促進など良い効果が見られたものの、描いているペンギンが上位の候補にあがらない場合もありました。この原因を探ると、従来の検索アルゴリズムでカバーしきれなかった問題がありました。

この研究では、上記の問題を解決し、来館者が描いているペンギンを検索しやすいように、アルゴリズムを改善することを目的としています。

提案手法

従来ではペンギンの腹部を3×3分割することで、描画した斑点を9要素のベクトルに変換していました。しかし、前述した問題は分割した境界付近に斑点があり、点のゆらぎが生じてしまうというものでした。

問題を解決するために、3×3だけではなく2×2や4×4、5×5の分割を使用することで境界線上のゆらぎを考慮しました。それぞれの分割でベクトルに変換し、展示されている全ペンギンのベクトルとの類似度を計算してランキングにします。

3×3と4×4と5×5を組み合わせた場合

結果

評価指標はランキングの上位k位以内に正解が含まれた割合であるTop-k精度を使用しました。Top-1精度に着目すると、実験室実験という静止したペンギンの腹部模様を模写する実験では約19%の改善が見られました。また、実地実験という水族館の展示で動き回るペンギンを描画する実験では約10%の改善が見られました。このような結果から、異なるグリッドを用いることで描画の揺らぎを捉えることができることがわかりました。

より詳細な評価手法や結果などは以下の発表スライドや論文情報リンク内の論文PDFをご覧下さい。

発表スライド

書籍情報

高野 閑, 中川 由貴, 中村 聡史. ペンギンの腹部模様描画による個体検索アルゴリズムの改善と実験室実験および実地実験での検証, 情報処理学会 研究報告ヒューマンコンピュータインタラクション(HCI), Vol.2026-HCI-216, No.42, pp.1-8, 2026.

終わりに

宮古島へ向かう際、10年ぶりの飛行機で緊張しましたが、空から見る宮古島に感動しました!初学会でしたが、美味しい沖縄料理と美しい景色に励まされ、無事に学会発表を終えることができました。冬にも関わらず温暖な気候で、個人的な観光としてまた訪れたくなりました。

ゴーヤチャンプル

飛行機からの見えた宮古島の海

最後になりますが、多くの学びを与えてくださり、研究や論文にご指導してくださった先生および研究室の先輩方、心の支えになってくれた同期に心より感謝申し上げます。ありがとうございました。

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