青木 柊八さん
学部3年生~修士2年生の本配属の4年間研究室に在籍し、国際会議発表1件、国内会議発表7件(主著が4件)と、コロナ禍で大変ななか、4年間ですごい成果を残しました。
まず学部3年生の頃には、周辺視野への視覚刺激による時間知覚の研究に取り組みましたが、ここでは特に心の中で秒を数えるときに0から始める人と1から始めるひとがいるのではという仮説を立て研究をしました。実際に、ひとにより数え方に大きな違いがあるなどの知見が得られ、心の中でのカウントをそのまま用いるのは難しいことを明らかにしました。
また、学部4年生の頃には、非流暢性効果を利用した記憶支援に関する研究に取り組み、ここでは記憶対象をぼかしておき、視線を合わせるとぼかしがはれるといった手法を提案し、実験を行いました。また、その成果を卒業論文としてまとめました。
修士では、卒業研究の成果を発展させ、記憶時によく用いられるハイライトとの比較実験を実施し、ハイライトに比べぼかし手法の方が効果的であることを明らかにしました。また、実際に任意の学習教材を手法を用いて記憶可能な手法を実装し、教材風のコンテンツを利用した実験により、手法の有用性を明らかにしました。また修士における一連の研究を整理し、修士論文「視線に連動したぼかし深度制御が記憶対象の記憶容易性に与える影響の調査」を書き上げました。
青木 柊八さんは、特に英語力が素晴しく、研究室の多くの国際会議論文執筆および発表練習で貢献してくれました。また、ハッカソンなどでの貢献も高く、メロ字ィなどの成果にもつながりました。
卒業後はエンジニアとして働いてます。どこかで見かけましたら、是非ともお声がけいただきますとともに、ご支援をよろしくお願いいたします。
業績
- 国際会議発表
- 国内発表
- 青木 柊八, 中村 瞭汰, 中村 聡史, 山中 祥太. プログレスバーの周辺の視覚刺激と数え方による体感時間の変化の調査, 情報処理学会 研究報告ヒューマンコンピュータインタラクション(HCI), Vol.2021-HCI-195, No.31, pp.1-8 (2021/12/01).
- 青木 柊八, 髙野 沙也香, 中村 聡史. 視線に連動した記憶対象文字列への非流暢性制御による記憶容易性向上手法, 研究報告ヒューマンコンピュータインタラクション(HCI), Vol.2023-HCI-201, No.2, pp.1-8 (2023/01/16).
- 小川 剣二郎, 青木 柊八, 中村 瞭汰, 山中 祥太. PCとスマートフォンにおけるプログレスバーと周辺視野への視覚刺激の提示による体感時間短縮効果の調査, 情報処理学会 研究報告ヒューマンコンピュータインタラクション(HCI), Vol.2023-HCI-202, No.55, pp.1-7, 2023 (2023/03/15).
- 松田 さゆり, 渡邉 健斗, 横山 幸大, 青木 由樹乃, 青木 柊八, 中村 聡史, 掛 晃幸, 石丸 築. メロ字ィ: ペンの位置に応じた音階の音提示による手書き文字練習システムの提案, 信学技報 ヒューマンコミュニケーション基礎研究会(HCS) (2023/05/16).
- 三山 貴也, 小川 剣二郎, 青木 柊八, 中村 聡史, 山中 祥太. 周辺視野への視覚刺激の提示が読み込み中のページ離脱率に及ぼす影響, 信学技報, Vol.123, No.188, HCS2023-63, pp.35-40 (2023/09/12).
- 青木 柊八, 髙野 沙也香, 中村 聡史. 視線に連動した記憶対象文字列へのぼかし深度操作による記憶容易性向上手法のより多角的な調査, 信学技報, Vol.123, No.433, MVE2023-44, pp.13-18 (2024/03/13).
- 青木 柊八, 中村 聡史. 視線に連動したぼかし深度制御を用いた単語の記憶容易性向上システムの開発と検証, 情報処理学会 研究報告ヒューマンコンピュータインタラクション(HCI), Vol.2025-HCI-212, No.41, pp.1-8, 2025 (2025/03/07).
- 学位論文
- 卒業論文「視線に連動した記憶対象文字列へのぼかしを利用した非流暢性制御による記憶容易性向上手法」
- 修士論文「視線に連動したぼかし深度制御が記憶対象の記憶容易性に与える影響の調査」