斉藤 絢基さん
学部3年生~修士2年生の4年間研究室に在籍し,表彰2件,国際会議発表4件(主著が1件),国内会議発表13件(主著が4件)と,わずか4年間でかなりの成果を残しました.
研究は,学部3年生の頃には自身の手書きと他者の手書きを融合する研究に取り組み,他者の手書き文字に自身の手書き文字が融合されている場合に,好感度が高まることなどを明らかにしました.また,学部4年生ではフォントを数式として表現し,フォントを融合することによる新しいデザイン手法について提案を行いました.この結果は国際会議でも発表を行いました.
修士では,手書きとフォント,フォントとフォントの融合について研究を進め,この手法をコミックの文字デザインに応用しました.また,融合文字が融合するフォント同士の間の印象になる傾向があるなどを明らかにしました.さらに,手書きとフォント,フォントとフォントの融合手法とそのシステムは,研究室の様々なプロジェクトに派生し,他者に出すときに抵抗のない手書きメッセージ作成手法,印象を反映した歌詞の文字表現生成手法など様々な成果につながりました.この成果をまとめ,修士論文「Fontender: フォントの印象空間操作による自在な表現が可能な文字デザイン支援手法」を書き上げました.
斉藤君は,研究室に入って飛躍的に開発力を伸ばし,研究室内の様々なシステム開発に貢献してくれました.特に,バーコードベースの図書管理システムは完成度の高いものであり,(一時期停止していましたが)便利なものとして活用されています.また,研究以外で,mureQという集合知型音楽QAシステムも開発し,公開しています.
4月から,エンジニアとして働いてます.どこかで見かけましたら,是非ともお声がけいただきますとともに,ご支援をよろしくお願いいたします.
業績
- 表彰
- 国際会議
- Mikako Sasaki, Junki Saito and Satoshi Nakamura: Improving visibility and reducing resistance of writers to fusion of handwritten and type characters, The 10th International Conference on Collaboration Technologies (CollabTech 2018), pp. 185-199, Costa de Caparica, Portugal (2018/09).
- Junki Saito, Satoshi Nakamura. Fontender: Interactive Japanese Text Design with Dynamic Font Fusion Method for Comics, 25th International Conference on MultiMedia Modeling (MMM2019), Vol.11296, pp.554-559, 2019.Thessaloniki, Greece (2019/01/11). [Poster]
- Mikako Sasaki, Junki Saito, Satoshi Nakamura. Analysis of utilization in the message card production by use of fusion character of handwriting and typeface, 17th IFIP TC.13 International Conference on Human-Computer Interaction (INTERACT 2019), Paphos, Cyprus, 2019.
- Kosuke Nonaka, Junki Saito, Satoshi Nakamura. Music Video Clip Impression Emphasis Method by Font Fusion Synchronized with Music, International Conference on Entertainment Computing & Joint Conference on Serious Games (ICEC-JCSG 2019), Vol.LNCS 11863, pp.146-157, Arequipa, Peru, 2019 (2019/11/12).
- 国内発表
- 斉藤 絢基,新納真次郎,中村聡史,鈴木正明,小松孝徳:手書き文字に対する書き手識別と好感度に関する調査,情報処理学会 研究報告ヒューマンコンピュータインタラクション(HCI),2016-HCI-169,1-8(2016-08-22),2188-8760.
- 久保田夏美, 斉藤絢基, 中村聡史, 鈴木正明. Mojivator: 平均化手法を用いた手書き練習システムによる書写行動変化の観察. 信学技報, vol. 117, no. 29, HCS2017-23, pp. 157-162, 2017年5月16日.
- 斉藤絢基,中村聡史,鈴木正明:コミック内の発話への読者手書き文字融合による共感度向上手法の提案,第31回人工知能学会全国大会(JSAI2017),3H1-OS-04a-5 (2017-05-25).
- 又吉 康綱,久保田 夏美,斉藤 絢基,大島 遼,鈴木 正明,中村 聡史: 自他との平均化により手書きをきれいにするシステムの提案, ARG 第10回Webインテリジェンスとインタラクション研究会 (2017/07/08). 優秀論文賞
- 佐々木美香子, 斉藤絢基, 久保田夏美, 新納真次郎, 中村聡史, 鈴木正明:フォントと手書きの融合文字に対する好感度調査, 情報処理学会 研究報告ヒューマンコンピュータインタラクション(HCI), 2017-HCI-174, 1-8(2017-08-16), 2188-8760.
- 新納真次郎, 斉藤 絢基, 久保田夏美, 中村聡史, 鈴木正明: オフライン手書き文字数式化手法の提案と大規模平均文字の比較, 情報処理学会 研究報告グループウェアとネットワークサービス(GN),2017-GN-101(7),1-8 (2017-03-03) , 2188-8744.
- 又吉 康綱,久保田 夏美,斉藤 絢基,大島 遼,中村 聡史,鈴木 正明: 平均手書きノート, 第25回インタラクティブシステムとソフトウェアに関するワークショップ(WISS2017)論文集, December 2017.
- 佐々木美香子, 斉藤絢基, 新納真次郎, 又吉康綱, 中村聡史, 鈴木正明: 手書きとフォントの融合による視認性向上と書き手の抵抗軽減に関する調査, 情報処理学会 研究報告ヒューマンコンピュータインタラクション(HCI), 2018-HCI-176, 1-7(2018-01-15), 2188-8760.
- 斉藤 絢基 , 中村 聡史: 動的なフォント融合による文字デザイン支援手法, 情報処理学会 研究報告エンタテインメントコンピューティング(EC), 2018-EC-47(2), pp.1-9 (2018-03-09) , 2188-8914.
- 斉藤絢基, 中村聡史: Fontender:コミック創作のためのフォント融合による文字デザイン手法,第32回人工知能学会全国大会(JSAI2018),3Z2-05 (2018-06-07).
- 佐々木 美香子, 斉藤 絢基, 中村 聡史: 手書きとフォントの融合による視認性向上と書き手の抵抗軽減に関する調査, 情報処理学会 研究報告ヒューマンコンピュータインタラクション(HCI),2018-HCI-178(12),1-8 (2018-06-07) , 2188-8760 (2018-06-14).
- 野中 滉介, 斉藤 絢基, 中村 聡史: 音楽印象と同期した歌詞フォント融合による印象強調手法, 情報処理学会 研究報告エンタテインメントコンピューティング(EC), 2018-EC-50 (35), 1-8 (2018-12-14), 2188-8914 (2018-12-22), 函館.
- 伊藤 理紗, 斉藤 絢基, 中村 聡史, 掛 晃幸, 石丸 築. 手書きとフォントの文字形状の違いが顔と名前の記憶に及ぼす影響, 情報処理学会 研究会報告ヒューマンコンピュータインタラクション(HCI), Vol.2019-HCI-185, Issue.22, pp.1-8, 2019 (2019/12/11).
- 斉藤 絢基, 中村 聡史. 平均化されたフォントの特性解明と文字デザイン支援への応用, 情報処理学会 ヒューマンコンピュータインタラクション研究会(HCI), Vol.2020-HCI-186, No.4, pp.1-8, 2020/01/14.
- 学位論文
- 修士論文「Fontender: フォントの印象空間操作による自在な表現が可能な文字デザイン支援手法」
- 卒業論文「動的なフォント融合による文字デザイン支援手法の提案」