樋川 一幸さん
学部3~4年生と,修士1~2年生の合計4年間研究室に在籍し,国際会議発表1件,国内会議発表7(主著6)と,わずか4年間でかなりの成果を残しました.
研究は,3年次はWebページのわかりにくい画像に注目し,その画像に対して他者が装飾を付与可能とすることで,理解を促す手法を提案し,ブラウザ拡張として実装しました.また,その成果を国際会議でも発表しました.
学部4年次~修士1年ではタスク管理に関する研究に取り組み,特にLINEなどのコミュニケーションチャネルで,それとなくライバルの状況と自分のランキングを可視化することによって,タスクへの取り組みを促す手法を提案してきました.
修士1年生~2年生では,特に大学における研究で問題になりがちな実験協力者募集という問題に着目し,飲食店のように各研究室がLINE Botで実験協力者候補とつながり,LINEを介して実験協力者を集める手法を実現し,その有用性を1年以上にわたる運用から明らかにし,成果を修士論文「適切な距離の学生に依頼可能なBotを利用した実験協力者募集手法の研究」としてまとめました.この成果は,Webサービス(exameister)として公開し,様々な研究室で利用されるものとなりました.
樋川君は,中村研究室において様々な貢献があるのですが,なかでも実験協力者(データセット構築者)募集Botについてはそのインパクトも大きく,先輩後輩問わず,多くの研究を助けてくれました.また,この実験協力者募集Botについては,先端メディアサイエンス学科の他の研究室で利用されているだけでなく,他大学などでも活用されています.さらに,現在人文系でも利用可能なものにアップデートしています.もしご興味が有りましたら,ご利用頂ければと思います.
4月からは,エンジニアとして働いているようです.どこかで見かけましたら,是非ともお声がけいただきますとともに,ご支援をよろしくお願いいたします.
業績
- 国際会議
- 国内会議
- 樋川一幸,松田滉平,中村聡史: ウェブ上の画像に対する解説アニメーション付与手法の提案, 情報処理学会 研究報告ヒューマンコンピュータインタラクション(HCI),2016-HCI-169(14),1-8 (2016-08-22) , 2188-8760.
- 樋川一幸, 松田滉平, 中村聡史: “Deconaby: ウェブ上の画像に対する解説アニメーション付与システム”, 第24回インタラクティブシステムとソフトウェアに関するワークショップ(WISS2016)論文集, December 2016.
- 樋川 一幸, 松田 滉平, 中村 聡史: コミュニケーションチャネルへのライバル可視化によるタスク推進手法の提案, 情報処理学会 研究報告グループウェアとネットワークサービス(GN), 2018-GN-104(12), pp.1-8 (2018-03-12) , 2188-8744.
- 樋川 一幸, 松田 滉平, 中村 聡史: コミュニケーションチャネルに入り込む研究室実験募集BOTの提案と運用, 情報処理学会 研究報告グループウェアとネットワークサービス(GN), 2019-GN-107(3), 1-7 (2019-03-11) , 2188-8744 (2019/03/18).
- 樋川 一幸, 中村 聡史: 適切な距離で依頼可能な研究室実験協力者募集BOTの提案と運用, 第27回インタラクティブシステムとソフトウェアに関するワークショップ(WISS2019), 2019. [Demo/Poster]
- 船﨑 友稀奈, 瀬戸 徳, 二宮 洸太, 樋川 一幸, 中村 聡史, 山中 祥太. 運転難易度のモデル化に向けた実験システムの構築とカーブ角度の影響調査, 情報処理学会 研究会報告ヒューマンコンピュータインタラクション(HCI), Vol.2019-HCI-185, Issue.17, pp.1-8, 2019 (2019/12/11).
- 樋川 一幸, 中村 聡史. 適切な距離の学生に依頼可能な実験協力者募集システムの実装と複数研究室での運用, 情報処理学会 研究会報告グループウェアとネットワークサービス研究会(GN), Vol.2020-GN-109, No.40, pp.1-8, 2020/01/23.
- 学位論文
- 卒業論文「コミュニケーションチャネルへのライバル可視化を用いたタスク推進手法」
- 修士論文「適切な距離の学生に依頼可能なBotを利用した実験協力者募集手法の研究」