はじめに
こんにちは 中村研究室M2の野中滉介です
11/2~11/5に開催されたIFIPの国際会議International Conference on Entertainment Computing (IFIP-ICEC 2021)にて発表を行ないましたので,その報告をさせていただきます.
今回発表した内容は,今年の3月にEC59で発表した研究内容を英語化して発展・再整理したものになります.ですので,詳細はそちらをご覧ください.
研究内容
みなさんは普段音楽を聴くでしょうか?
僕は音楽が大好きなのですが,どんなにいい音楽を作るアーティストであったとしても知名度が十分でない場合などは既に人気・有名な音楽に埋もれてしまうということが考えられます.
推薦システムやクチコミを通じて新しい音楽を知ることが可能ですが,推薦の精度が低かったりクチコミの数が少ないことが原因で,存在を知ること自体は可能であってもその魅力を十分に理解し切れない可能性があります(一般に,コンテンツやメタデータの数が少ないと推薦の精度が落ちてしまうことが知られています)
つまりこれは,好きになれたかもしれないのに出会い方が良くなかったせいでその音楽の魅力を理解できずに離れていってしまう可能性があるということです
これはその良さを理解できなかった人にとっても,音楽を聴いてもらいたい人にとっても損な話です!!!
そこで本研究では,人の興味を惹きやすく魅力を感じやすい推薦手法を確立することを目的として,人の対話的なやりとりを模した分岐構造を持ったプレイリストを作成して推薦を行う手法を提案しました.
また,提案手法をもとにシステムを実装し,実際に運用を行うことでその有用性を評価しました.
本研究では2020.7.19〜2021.1.13の約6ヶ月を対象とし,分岐構造があるプレイリスト/ないプレイリストのそれぞれについて,作成・再生のされ方に着目して分析を行いました.
その結果,分岐構造を持つプレイリストの方がより推薦相手を意識して作成をするようになり,またそのように作成されたプレイリストの方が被推薦者の興味をひける可能性が示唆されました.
詳細については,論文やスライドをご参照ください.
スライド
論文情報
感想
ICEC2021はポルトガルで開催されていたのですが,新型コロナウィルスの影響で残念ながらオンライン参加だったため,絶対にいつかポルトガルに旅行に行くという決心が固まりました.
最後になりますが,お忙しい中論文のチェックやサポート,発表練習にご協力くださった中村先生や研究室のメンバーに感謝を申し上げます.ありがとうございました!