HCII2023にて "Do People Tend to Select the Delayed Item?" というタイトルで発表してきました(木下裕一朗)

   

はじめに

中村研B4の木下裕一朗です.

2023/07/23-28にデンマークで開催されたHCII2023にて発表しましたので,報告させていただきます.

今回発表した内容はこちらの研究を整理し,英語化したものですので詳細はそちらをご覧ください.

研究概要

Webやモバイルアプリにおいてダークパターンが多く使用されています.ダークパターンとは,ユーザを騙し意図していない行動を実行させるUIデザインのことで,たとえばショッピングサイトのカウントダウンタイマーがそれにあたります.

本研究では,Webでよくある遅延表示がダークパターンとして使えてしまうのではないかと考え,複数選択肢から1つを選ぶシチュエーションで遅延表示が選択に及ぼす影響を調査しました.

実験の結果,遅延させた選択肢が選ばれやすい傾向は見られませんでした.しかし,全体として誘導効果は見られなかったものの,遅延時間や遅延位置を変えることで一部のユーザを誘導する可能性が示唆されました.今後は視線の動きを取得することで,誘導効果がはたらく場合とそうでない場合について明らかにする予定です.

 

スライド

論文情報

Yuichiro Kinoshita, Yuto Sekiguchi, Riho Ueki, Kouta Yokoyama, Satoshi Nakamura. Do People Tend to Select a Delayed Item?, International Conference on Human-Computer Interaction (HCII 2023), Vol.LNCS, volume 14012, pp.397-407, 2023.

 

感想

今回は自分にとって初めての国際学会であったため不安が大きかったのですが,当日は緊張したものの発表を楽しむことができました.また,英語で外国の研究者のかたとディスカッションをすることができ,たいへん良い経験になりました.しかしまだまだ英語力が足りないなと実感したので,今後は英語の勉強も頑張りたいと思いました.

デンマークはとても街並みがきれいで,ご飯も非常においしかったです.そして何よりも,天候が過ごしやすくて最高でした.

ニューハウン

 

スモーブロー

 

最後になりますが,ご指導いただいた中村先生,研究室のみなさん,特に英語の指導をしてくださった先輩方に感謝申し上げます.ありがとうございました.

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