OzCHI2022にて「Research on how to present images showing uneven foundation application that do not cause unfavorable impressions to the viewer」というタイトルで発表してきました(梶田美帆)

投稿者: | 2022年12月7日

はじめに

こんにちは,中村研所属のM2梶田美帆です.

11/30~12/2に開催されたの国際会議OzCHI2022にて発表を行ないましたので,その報告をさせていただきます.

今回発表した内容は,去年の11月にHCI196で発表した研究内容を英語化して再整理したものになります.よろしければ,そちらもご覧ください.

研究概要

顔は年齢や性別,感情などの個人の印象が捉えやすいため,自他ともに注目しやすい部位です.そこで,化粧は自身の印象を理想に近づけるための手段のひとつとして様々な人に用いられてきました.

中でもベースメイク,特にファンデーションには,肌色補正効果,毛穴や色ムラなど肌の欠点を隠すカバー効果などがあり,肌を即時的に整え,理想の質感を演出できるため,非常に重要です.

しかしながら,ファンデーションのこういった機能を損ねかねない問題があります.

それが塗りムラです.

ファンデーションの色は自身の肌の色と近いものを選ぶことが推奨されています.そのため,塗れている箇所と塗れていない箇所がそれぞれどこなのかわかりにくくなっています.しかし,きちんと塗れているかどうか不安だからと言って,何度も塗り重ねてしまうと,「厚塗り」の状態になり,そこから化粧が崩れやすくなってしまうことも考えられます.

そこで我々は「ファンデーションを塗りムラなく自分でうまく塗れるようにしたい!」と考えました.

しかし,既存のファンデーション量の定量化・分布計測システム等は,光学フィルタやマイクロスコープなど特殊な機器が必須であり,一般のユーザが化粧中に簡単に利用できるものではありません.

本研究では,一般のユーザが手鏡のようにスマートフォンなどのデバイスを利用して塗りムラをチェックできるシステムの実現を目指しています.

我々はこれまで,システム開発の前段階として,一般のカメラで撮影した肌画像についてファンデーションの塗布状態を判別することに成功しました.

しかし,ムラの可視化の方法については検討していませんでした. ここで,これまで可視化の研究はわかりやすさなどに焦点が当たっており,また,その評価も研究者側の視点でなされたものでした.しかしファンデーションの塗りムラというネガティブなものを自身の顔に可視化する際には,可視化される側からの印象や評価が重要です.

そこで,塗りムラを可視化した実験協力者とAIで生成した女性の顔写真について印象評価実験を行いました.

その結果,他人より自身の顔に可視化されたムラの方がネガティブな印象を抱くことが明らかになりました.このことより,ファンデーションの塗りムラの可視化においては可視化される人自身の印象を考慮することは重要であると考えられます.

また,華やかな印象を受ける色でムラの位置が相対的にわかりやすいように塗れていない位置を大まかに示すことが好まれる傾向が明らかになりました.

この研究結果を踏まえ,リアルタイムに塗りムラを可視化するシステムを作成し,評価実験を行っていますので,よろしければそちらも併せてご覧ください.

以下,文献情報と発表で使用したスライドになります.本研究の詳細はこれらをご参照いただければ幸いです.

文献情報

Miho Kajita, Satoshi Nakamura, Takayuki Itoh. Research on how to present images showing uneven foundation application that do not cause unfavorable impressions to the viewer, 34th Australian Conference on Human-Computer Interaction (HCI), 2022.  

スライド

感想

二度目の国際学会でした.前回のICECのときは,リモートでの発表でしたので,あまり実感のないまま終わってしまったところもありましたが,今回は幸運にも現地に赴くことができました.

日本人は我々だけという環境にとても緊張しましたが,皆さんが温かく受け止めてくださり無事に発表を終えることができました.特に座長さんに恵まれ,不安の種だった質疑もなんとか終えることができ,ほっとしています.

恐らくこれが人生最後の学会発表でしたが,とても充実した時間を過ごすことができました.お忙しいところ様々な面でサポートしてくださった中村先生および研究室の皆さんに感謝いたします.本当に本当にありがとうございました.  

 

実は学会の開催地だったキャンベラの他にもシドニーに行くことができたのですが,甘いものをたくさん食べることができて幸せでした・・・.  

OzCHI2022にて「Research on how to present images showing uneven foundation application that do not cause unfavorable impressions to the viewer」というタイトルで発表してきました(梶田美帆)」への2件のフィードバック

  1. ピンバック: オーストラリアで開催されたOzCHI2022に参加してきました!(中川由貴) | 中村聡史研究室

  2. ピンバック: 2022年度 修了生: 梶田 美帆【修士(工学)】 #29 | 中村聡史研究室

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