WISS2023にて「PP-Undo+: 筆圧を軸とした手書き編集手法」というタイトルで八ヶ岳でデモ発表をしてきました(関口祐豊)

   

はじめに

中村研究室M1の関口祐豊です。

八ヶ岳って奴が高ぇって思いました!!!まぁ山なので標高高いですよね笑

これで地球温暖化も防いでしまいましたかね⛄️

さてさて,自分は2023年11月29,30と12月1日の3日間にわたって八ヶ岳で開催されたWISS2023に参加してきたので、報告します。自分は現地で「PP-Undo+: 筆圧を軸とした手書き編集手法」というタイトルでデモ発表をさせていただきました。

いい笑顔ですね(笑)

 

研究内容

背景

みなさん!タブレット端末でのデジタル手書きをする機会って増えたと思いませんか!?

実際、自分の周りでも授業のメモをiPadで取ってる人やメモをしてる人などがいます。また、近年はAIの発展によりデジタルの手書きからUIやコードを生成するといったような開発も進められています。そこで、スタイラスペンを用いた情報端末への手書きに着目しました。

タブレットとスタイラスペンを用いた手書きには,Undo/Redo機能が存在しますが既存のUndo/Redo機能では,操作の順序に沿ってしか戻ることができず重要度や確信度の低い箇所などをまとめて削除することは難しいです。

まとめて削除するのに適しているデジタル手書きの機能としてレイヤーがありますが、普段ノートを作成する際に確信度や重要度の段階に応じてレイヤーを分けながら記述するのは難しいです。

ここで、筆圧はデジタル手書きにおいてユーザが明示的に変化させやすい筆記情報として知られています.

このことから、我々は筆圧の強弱をUndo/Redoの軸として確信度や重要度の大小に応じて筆圧をコントロールして記述することで筆圧の弱いストロークから削除を行うUndo機能であるPP-Undoを提案&実装しました.

ただし、このPP-Undoにも問題点が存在したのです。それが、このUndoだけを利用すると、意図しない部分まで消えてしまう可能性があるという問題です。

それを解決するような、

  • 筆圧ベースの消しゴム機能
  • ストローク群のグループ化
  • 筆圧の設定を容易にするための可視化

を提案し、発表してきました!

提案手法&実装

消しゴム

ノート全体に対してではなく、ある範囲のみ下書きまたは清書の手書きを削除したい!

筆圧を弱く書いたものだけでなく、清書のように丁寧に書いたものを改めて書き直したい!

そんな時に役立つ消しゴムとなっています。具体的には、弱い筆圧では筆圧弱めで書かれた手書きが、中ぐらいの筆圧では筆圧中ぐらいで書かれた手書きが、強い筆圧では筆圧強めで書かれた手書きがそれ ぞれ削除されるような消しゴム機能を実現しました。

これによって、筆圧を利用するだけで手軽にレイヤがあるような編集が可能となるため、特定の範囲内で複雑に交差するようなストロークに対しても筆圧を用いた削除が可能となり、より柔軟な削除・編集ができるようになります。

 

グループ化

漢字のようなストローク群からなるものを書いている場合に、部分的に筆圧が強くなってしまったり、弱くなってしまったりという問題を解決するためにストローク群をグループとして認識し、まとめてストローク群に筆圧情報を付与するような機能を実現しました。

グループ化と可視化によってストロークと筆圧値の対応関係がわかりやすくなります。

 

リアルタイム可視化

筆圧をリアルタイムで可視化することで、各筆圧値にどの程度ストロークが分布しているかを把握可能になったり、描画中であっても筆圧値を容易に変更することが可能となったりします。

 

今後の展望

・今後はグループ化の精度の向上

・長期実験による有用性の評価

 

詳細は下記ポスターや原稿をご参照ください.

ポスター

ポスター1

ポスター2

プレビュースライド

 

論文情報

関口 祐豊, 中村 聡史. PP-Undo+: 筆圧を軸とした手書き編集手法, 第31回インタラクティブシステムとソフトウェアに関するワークショップ, 2023.

 

感想

WISSには初参加だったのですが、どの研究もすごく面白く、登壇発表もデモ発表もナイトセッションも全てが魅力的な学会でした!!!

来年もWISSに投稿できるように頑張ります💪

最後になりますが、お忙しい中、面倒を見てくれた先生に感謝です!!また、WISSで声をかけてくださった方々ありがとうございました!!

ありがとうございました!!

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