中村聡史研究室

明治大学 総合数理学部 先端メディアサイエンス学科: Human-Information Interaction / Lifelog / BADUI

SIGHCI174で「フォントと手書きの融合文字に対する好感度調査」というタイトルで発表してきました(佐々木美香子)

   

秋になり、ご飯がますます美味しい時期になってきました。中村研究室 B3の佐々木美香子です。

さて、少し前になりますが2017年8月23~24日に京都の聖護院 御殿荘にて開催された、情報処理学会ヒューマンコンピュータインタラクション研究会(SIGHCI174)にて研究発表を行ったので、ご報告させていただきます。

発表内容

これまで中村研究室では、手書き文字の「個性」に着目した研究をいくつか行ってきました。例えば、自分が書いた手書き文字を、その字のうまさ下手さに限らず他者より高く評価すること、また自分自身で識別することが可能であり、他者の手書き文字と融合してもある程度の確率で識別できること、さらに自身と他者の手書き文字を融合した文字に対して好意的な印象を抱く事などを明らかにしてきました。

私たちはこれらの研究結果から自身の手書き文字をフォントと融合した際にも、融合した文字に好意的な印象を抱くのではないかと考え、電子コミックに注目し、電子コミック上のフォントと読者の手書き文字を融合した文字を電子コミック上で提示したところ、その文字に対して読者は好意的な印象を抱く傾向がみられました

しかし、フォントと手書きの融合文字に本当にユーザにとって良いものであるのかについてまだ明らかになっていないため、今回はそういった点を検証するために下記の2つについて検証する実験を実施しました。

  1. フォント、自身の手書き文字よりも自身の融合文字に対して好感を抱くのか?
  2. 他者の融合文字よりも自身の融合文字に好感を抱くのか?

上記について1つ目は男女それぞれ5名ずつについて、2つ目は男女それぞれ10名について好感度調査実験を行った結果、以下のことが明らかになりました。

  • 自身の融合文字 VS フォント VS 手書き文字 → 融合文字に好感を抱く
  • 手書きの使用頻度や好き嫌いが、好感を高く抱く融合割合を左右した
  • 自身の融合文字 VS 他者の融合文字 → 自身の融合文字に好感を抱くとは限らない
  • フォントと手書き文字の相性が好感を左右する可能性がある → 要因として手書き文字のくせなどが関係しているのではないか?

フォントだけよりも、自身の手書き文字だけよりも、その間の融合した文字の好感度が高くなる傾向があり、そこにはそもそもの自身の手書き文字に対する好悪が影響しているような印象でした。また、フォントにより相性があることも見えてきました。

今後は、文字の種類や実験人数を増やして好感度調査実験を行い、もっとフォントと手書きの融合文字の特性について深く調べる予定です。

また、フォントと手書きの融合文字を用いた応用例として、手書き書いた文字をプリンターにいれるだけで、好みのフォントとの融合文字が出力されるプリンターの開発を行いたいと考えています。

発表に用いたスライドはこちらになります。詳しくはこちらをどうぞ。

また、論文は下記よりアクセス可能ですので、興味のある方はこちらからアクセスいただければと思います。

[論文情報]
佐々木美香子, 斉藤絢基, 久保田夏美, 新納真次郎, 中村聡史, 鈴木正明:フォントと手書きの融合文字に対する好感度調査, 情報処理学会 研究報告ヒューマンコンピュータインタラクション(HCI),2017-HCI-174,1-8(2017-08-16),2188-8760

感想

初めての学会発表&2日目のトップバッターということで、かなり緊張してしまうのではないかと思っていましたが、沢山発表練習をしたかいもあり緊張せずに発表することができました。

また研究会が終わった後、中村先生に京都のおいしいお店に連れていってもらいました!

最後になりましたが、実験や論文チェック、発表練習などに付き合っていただいた中村先生や先輩方、同期の皆様にはこの場をお借りして御礼申し上げます。今後ともよろしくお願いいたします。

そして2日間、共に研究会に参加し、発表練習など色々な面でもサポートしていただいた、M1の田島さんと松田さん本当にありがとうございました!

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