第186回HCI研究会で「作画ミス発見のためのイラストの部分遮蔽手法の検証」というタイトルで発表してきました(髙橋拓)

   

こんにちは!M1の髙橋拓です。
早いもので、1月ももう終わりですね。本当に早い。助けて!!!!!!

さて、2020年1月15~16日の2日間、石垣島大濱信泉記念館にて開催された「第186回情報処理学会ヒューマンインタラクション研究会(SIGHCI186)」に参加し、研究発表をしてきましたのでその報告をさせていただきます。

発表の様子

 

研究概要

今回発表させていただいた内容は、前回のDCC研究会で発表した内容の続きとなっています。
詳しくはリンク先を見ていただければ幸いなのですが、簡潔に説明すると、「イラストの一部分を隠すことで作画のミスに気付けるようになるのでは?」という内容です。この隠す手法の事を「部分遮蔽手法」と名付けました。

遮蔽範囲のミスの発見イメージ(GIFです)

 

提示範囲のミスの発見イメージ

 

前回の実験の結果、部分遮蔽手法が作画ミスの発見に有効であるという結果を得ることが出来ました。一方で、本手法には未だ不明な点がいくつか残っています。

これがどのようなものかといいますと、

  • 人物キャラクタ以外のイラストにも有効であるかわからない
  • 本手法によって発見可能な作画ミスの種類、およびその発見の要因が明確でない
  • イラストをどのように遮蔽すれば最もミス発見に効果的なのかが分かっていない

となっています。上記の問題を解決するため、今回の研究では新たな作画タスクを選定し、実験データを増やすことで手法の有用性を再調査しました。

このとき、前回の結果と合わせて分析することで「本手法が有効な作画ミスの種類、およびその発見の要因」「より効果的な遮蔽方法」を明らかにしました。

実験結果

それでは、今回得られた実験結果および考察を簡単にまとめます。実験設計などの詳しい情報は論文を参照していただければ幸いです。

先程の「不明点」それぞれに対して結果を述べていきます。

  • 人物キャラクタ以外のイラストにも有効であるかわからない

今回調査を行った作画タスクが「メガネ」と「マグカップを持った手」でした。このとき、前回と同様に実験協力者全員が部分遮蔽手法によって作画ミスを発見することができたため、本手法は汎用的なものであると考えられます。

  • 本手法によって発見可能な作画ミスの種類、およびその発見の要因が明確でない

前回の人物キャラクタ実験の結果と合わせ、部分遮蔽手法によって発見できた作画ミスを2種類に分類しました。

まず1つが、「遮蔽範囲の内容にかかわらず、提示範囲を見るだけで気付けるミス」です。


視線分析の結果、単純に見る場所が変わったから気付けたというわけではなく、遮蔽による意識や感覚の変化によってこれらのミスに気付けたことが示唆されました。

次に、「遮蔽を取った時に,周囲との対応を見ることでミスだと気付ける作画ミス」の発見が多く見られました。

こちらは上の図における手のように、物体の一部分が見えているような状態で遮蔽することで、その物体の隠れている範囲が想像しやすくなり、ミスの発見が可能になったと考えられます。

  • イラストをどのように遮蔽すれば最もミス発見に効果的なのかが分かっていない

分析から、「作者が特に意識している箇所とその周辺を分離し、物体(つながり)内部を分断するような遮蔽」が有効である可能性が得られました。以下の画像であれば、腕に関するミス(提示範囲)や、ウエストに関するミス(遮蔽範囲)に気付きやすくなるのではないかということです。

この「つながり」ですが、顔や腕といった人体のパーツであったり、スカートやアクセサリの一部といった細かな範囲であったりと、作者がどこをつながりだと認識しているのかは他者が一目でわかるものではありません。

今後はこのつながりを機械的に推定していく手法(現在は視線分析を想定しています)の調査を行い、イラストの内容に応じて自動的に遮蔽画像を生成するようなシステムの実装を目指していきます。

 

文献情報

髙橋 拓, 中村 聡史. 作画ミス発見のためのイラストの部分遮蔽手法の検証, 情報処理学会 研究会報告ヒューマンコンピュータインタラクション(HCI), Vol.2020-HCI-186, No.11, pp.1 - 8, 2020.

発表スライド

発表で使用したスライドです。

感想

滞りなく発表も終わり、充実した研究会となりました。発表を聴いてくださった方々、そして質疑をくださった方々、ありがとうございました。今後もこの研究を続けていきます。

さて、1年ぶりの石垣島上陸となりました。天気予報は雨続きでかなり不安だったのですが、滞在中は常に天候に恵まれる最高の結果となりました。気温もちょうどよく、寒い東京に戻るのが少し憂鬱でした。一度行ったことのある観光地を再度訪れるのも良いものですね。懐かしい気持ちで海を見るという体験は、埼玉県民には新鮮なものでした。

また、快晴の竹富島(石垣島近くの離島です)を自転車で一周するという贅沢な体験もできました。筋肉痛必至ですが、かなりオススメです。爽快!!!

綺麗すぎる竹富島の海

 

きっと何回行っても楽しめる場所なので、3度目の上陸もアリかもしれません。次はもう少し暖かい時期に行って、海に入るのもいいかもしれないですね。

それでは。

竹富島は猫がめちゃくちゃいて最高

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