2018年度 修了生: 松井 啓司【修士(理学)】

      2019/04/27

松井 啓司 さん

学部3年生~修士2年生の4年間研究室に在籍し,表彰2件,論文誌採録2件(その内主著が1件),国内会議発表10件(その内主著が5件)と,わずか4年間でかなりの成果を残しました.

研究は主に周辺視へ視覚的な刺激を提示することによって,ユーザの感覚を変容させようというものでした.学部3年生のときには視聴中の動画の周辺視野部分に暗くなるまたは海面が高くなっていくなどリッチなエフェクトを提示することによって,動画の印象変容を狙った研究に取り組み,情報処理学会の全国大会において学生奨励賞を受賞しました.

また学部4年生からは,その後の修士論文での研究に繋がる周辺視野への視覚刺激提示によって,色々な退屈な時間を短くするための,時間感覚の変容に関する研究に取り組みました.当初は,充実時程錯覚などをもとに,周辺視野へ部分へ回転する移動物体を提示し,その速度の違いによって制御することを考えていたのですが,その速度では差がありませんでした.ただ,実験の中で前後の速度差がある場合に時間感覚の変化が生じることを発見し,その点について卒業研究でまとめるとともに,成果が論文誌に採録されました.

修士課程では,その時間感覚制御の研究に引き続き取り組みました.具体的には,待ち時間においてよく利用されるプログレスバーの効果を高めるため,プログレスバーと同時に周辺視野に提示する移動物体を速度変化させることによる時間制御研究に取り組みました.その結果,周辺視野の移動物体を減速することでプログレスバーの待ち時間をより短縮できることなどを明らかにしました.さらに,ウェブページの待ち時間に対する実験により,プログレスバー+周辺視野刺激が最も離脱率が低いことを明らかにしました.

こうした修士課程における研究は,修士論文「周辺視野への視覚刺激提示がプログレスバーの主観的な待機時間に及ぼす影響」にまとめられました.

当初周辺視野に関する研究なんて全く想定していなかった私ですが,中村研究室ができてから周辺視の研究がやたらと増えたのは,松井君が研究室内でその分野を切りひらいたことが大きかったと言えます.実際,多くの後輩が関連した研究に取り組みました.また,ノイズキャンセリングミュージックという騒音の大きさを音楽により緩和する手法についても提案し,研究に取り組んできました.

2019年4月からは,ヤフー株式会社にエンジニアとして就職しています.どこかで見かけましたら,是非ともお声がけいただきますとともに,ご支援をよろしくお願いいたします.

業績

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