2020年度 卒論発表会・修論プレ発表会・B3/M1進捗発表会を実施しました

   

明治大学 総合数理学部 先端メディアサイエンス学科 中村聡史研究室の最終成果報告会(卒論発表会・修論プレ発表会・B3/M1進捗発表会)をオンラインで実施しました。

対面状況下では、卒論発表を口頭発表で、それ以外の発表についてはポスター発表で実施しているのですが、オンラインで口頭発表だけであればZoomで実施したら良いのですが、ポスター発表をどのように実施するかというのはかなり悩みが深く、どのように実施するかについて色々試行錯誤しました(Zoomのブレイクアウトルームは外部の方がいらっしゃるような状況では色々難しいため)。

今回は、できるだけアプリケーションのインストールなどの手間なく、アカウント作成の手間も少なく、また多くの人が参加でき、重すぎず、別れた場所で各自が発表しつつ、また聴衆もそれぞれ好きなところに自由に動き回ることができるサービスとしてプログラミング教育でも利用していたRemo Conferenceを採用し、Remo Conference上で口頭発表、ポスター発表を回す形で実施しました。

下記がそのプログラム。

13:10-14:50 卒業研究発表セッション(発表8分+質疑4分)

  • 伊藤理紗: コミックにおける地雷表現に関する基礎調査と軽減手法の検討
  • 船﨑友稀奈: 能動性を引き出すことによる推し語りの効果最大化手法
  • 杉本知佳: オンラインミーティングでの発言障壁をカードにより低減する意思表示支援手法
  • 二宮洸太: 配信ライブ中のヘッドバンギングによる一体感向上のための動作推定手法の提案
  • 濱野花莉: 化粧品に対するクチコミの信憑性判定のための文章に着目した調査
  • 梶田美帆: ファンデーションの塗りムラをなくすための基礎検討
  • 藤原優花: ゲームにおける色覚特性による有利不利の制御に向けたD型模擬フィルタを用いた実験による色の基礎検討
  • 横山幸大: 待機画面の視覚的フィードバックが後の選択行動に及ぼす影響の調査

14:50-15:00 休憩

15:00-16:00 ポスターセッション1 (8人)

  • M2 髙橋拓: イラストの部分遮蔽による作画ミス見落とし防止の研究
  • M2 佐々木美香子: 自身が映るライフログ写真を用いたファッションに対する意識変化を促す研究
  • M1 菅野一平: イラスト制作における観察のための言語化支援手法の検討
  • M1 桑原樹蘭: タスク周辺の視覚刺激を用いたPC上のタスクに対する集中度向上手法の検討
  • M1 細谷美月: 生ドラム演奏の音量バランス習得に向けた音源分離を用いた演奏音量可視化システムの提案
  • B3 山﨑郁未: 記憶対象の太さの違いが記憶容易性に及ぼす影響
  • B3 青木由樹乃: 多人数での手書き環境において文字の綺麗さが与える影響の調査
  • B3 中村瞭汰: プログレスバーと周辺の視覚刺激の進行方向が体感時間に与える影響

16:00-17:00 ポスターセッション2 (9人)

  • M2 又吉康綱: オンライン時代でのプログラミング初年次教育を円滑にする手法と実践
  • M1 南里英幸: カウントダウンを用いたタスク推進手法の検討
  • M1 松山直人: 負荷の高いタスクの並列提示によるタスク遂行への負荷軽減に関する手法の提案
  • M1 野中滉介: 分岐型プレイリストによるユーザの推薦行動変容に関する分析
  • M1 古市冴佳: 待ち合わせ行動における場所の伝達内容と把握しやすさに関する分析
  • B3 飯島雅也: 人による漫画キャラクタとセリフの対応付けに関する分析
  • B3 清水亜美: 文字形状の違いが男女の顔と名前の記憶に及ぼす影響
  • B3 植木里帆: 三択の選択肢における要因の違いが選択行動に及ぼす影響の調査
  • B3 小松原達哉: 集合知型音楽キュレーションサービスの提案と分析

17:00-17:10 Closing

 

ちなみに、卒論の口頭発表は発表が8分+質疑が4分のため、全員が質問している余裕はありません。そのため、事前にこの発表会用のScrapboxを作成し、そこに質問やコメントなどをどんどん書き込んでもらうようにしました。

中村研はScrapboxが大好きというのもありますが、かなり盛り上がっていました(卒論発表とかだと、わずか8分の発表+4分の質疑に対して、それぞれ50~100行くらいの書き込みが!)。また、そこから質問をピックアップしていき(また、Remo上で挙手していただき)回していったのですが、質問が時間いっぱい途切れることなく、とても盛り上がっていました。

また、ポスター発表のポスターもScrapboxで事前に資料を公開しておき、またポスターを下記のように配置し、なんとなくポスターで聞いている人はこんな感じで動くと良いよと指示して色々とディスカッションしてもらいました。こちらについても、口頭で話すことが難しい人もいると考え、Scrapboxに積極的に書き込んでもらいました。何人かの参加者の方から、口頭で質問するのは難しいけれど、Scrapboxだと質問しやすくてとても良かったとの声が上がっていました。

で、この発表会。実際には、発表者も含め67名が発表会に参加(そのうち明治大学以外の方が23名、企業の方が18名、研究室のOBが8名)し、61名のユーザがScrapboxに参加してくれ、かなり盛り上がりました。ご参加いただいた皆様、本当にありがとうございました。

例年だと研究室のメンバーが25名程度+外部の方が15~20名程度で、どちらかというと自分らで盛り上がっている感じだったのですが、今回は研究室以外のメンバーの方が多いという状況(むしろ、研究室のメンバーには質問を遠慮してもらっていました)でした。実際、企業やOBの方からはオンラインだったので参加できました!との声を頂いてますし、いつも合同研究会を実施させてもらっている関西大学松下研究室のメンバーも参加してくれるなど、オンラインならではのメリットがあるなという感じでした。

ちなみにこちらがそのポスターの様子。ひとがどんどん動いています。

かなり盛り上がっていたんですが、これだけ見るとよくわからないですね。企業の方、OBの方が色々来ていただいていたので、ちょくちょく話しかけに行って色々な話をすることができたのも良い感じでした。

新型コロナウィルスの影響があって大変な1年だったにも関わらず、また卒論発表については研究指導は行うものの卒論自体の事前原稿チェック、卒論発表練習のチェックは行わなかったのに、みんなで協力して原稿チェックし、また発表練習も数度実施しており、発表時間8分に対し、7分半~8分できれいにみんな発表をまとめており素晴らしかったです。

ということで、今年度の最終成果報告会も終わり、あとは修士論文発表会と、各々の研究発表を残すのみです。学会発表などでこれからお会いする機会も多いかと思います。みなさん今後とも宜しくお願いいたします。

 

そういえば、卒論については公開予定はありませんが、卒論に関する学会発表については後ほどデジタルライブラリにて公開しますので、ご興味がありましたらそちらを見ていただければと思います。また、卒論を読んでみたいという方がいらっしゃいましたら、私まで直接お声がけ下さい。

 - news , , , ,