はじめに
おひさしぶりです。最近肩こりがひどいのでいい枕といい運動がしたいなと思っている、中村研究室M1の松田さゆりです。🛌
2023年8月8日〜8月9日に北海道大学で開催されたHCI（ヒューマンコンピュータインタランクション）研究会で、ＳＵＢＡＲＵさんとの共同研究の成果を、「ドレミハンドル: 操舵角に応じた音提示手法のAssettoCorsaを用いた複合的なカーブにおける検証」というタイトルで発表してきましたので、報告させていただきます。
研究背景
皆様は運転は得意ですか？会場があった北海道はでっかいどうすぎて、車が必須なようでしたが、東京に住んでいるとそんな機会もなく、、、
そこでクラウドソーシングにて運転に関するアンケートをとってみたところ、運転に苦手意識を持っている人は、カーブ走行に重要なハンドル操作を特に苦手と感じているようでした。
そこで、運転初心者のカーブ走行を支援するために、ハンドルを回した角度に応じてドレミ音が鳴る、ドレミハンドルというシステムを提案してきました♪
こちらが実際に使用してみた動画です。
昨年、これを使用した実験を行い、修正舵（ハンドルの切り足し戻しにより、ハンドル操作を微調整すること）が有意に減少することが明らかとなりました。（第200回にて発表）
ここで、これまで使用してきたドライビングシミュレータは、指定のコースを繰り返し走行してもらうことが可能で、統制した条件のもと運転実験を行うのには適していたのですが、短区間のコースを繰り返し走行するという特殊な状況になってしまっていました。💦
今回の実験
そこで、よりリアルな運転状況でのドレミハンドルの効果を検証するため、Assetto Corsaというドライビングシミュレータを導入いたしました（一言で言うとマジ超リアルなシミュレータ、楽しい）。
このAssetto Corsaで使えるようにドレミハンドルを改良し、実際にある複合的なカーブがある周回道路で、ドレミハンドルの効果はあるのか？という検証を行いました。コースは下図のような感じです。
実験に使用したコース
また、ドレミハンドルは運転支援システムであるため、この音が無くなったときにも効果があるべきです。そこで、ドレミハンドルを用いて練習をした後、音が無くなっても効果はあるのかという検証も行いました。
結果
まず、複合的なカーブにおけるドレミハンドルの効果についてですが、ドレミハンドルを使用して運転をすると、修正舵が有意に減少する、ハンドルを回す速度も有意に遅くなることが明らかになりました！
そして、このドレミハンドルで練習した後、音を無くした場合にも効果があるのかについてですが、有意差はないものの、ある程度の効果はあるということがわかりました！ 
これらのことから、
・ハンドル操作に意識が向いて、修正舵を認識しやすくなり、修正舵が減少するため、複合的なカーブが存在する周回道路においても効果がある
・ドレミハンドルの音が、ハンドル操作の指標として記憶に残りやすい
ということがわかりました。
より詳細なことについては、スライドや論文をご参照ください。
発表スライド
論文情報
感想
学会発表はこれまでに何度かさせていただいてきたのですが、正直今回はもっと上手にできたのではないか、、、と思っています。初心忘るべからずってやつですね。
しかし！今回は完全オフラインということもありまして、他の方の発表の質疑に参加することができました！👏というのも、研究を始めてまだ数年ですが、さまざまな研究に触れたり、自分自身の知識を増やしたりしたことで、興味の幅も広がってきたのかなと感じました。実際今回参加しながら、面白いな〜〜って思うことが増えた気がします！人生、知識が多いほど、面白いのかもしれません🤞
また、学会に参加する前日には北海道情報大学の皆様との合同研究会に参加させていただきました。とても面白い研究ばかりで、良い刺激になりました。また、日常的に運転している子も多かったので、こういうときにドレミハンドルを手軽に体験してもらえるような何かを作りたいな〜と思いました。🚗
超開放的なBBQ
そして北海道はやっぱり美味しいものしかなかったです。本当に。素材勝ちしすぎなんです。肉はジンギスカンも豚もおいしいし、海鮮も圧倒的においしいし、野菜もスープカレーやらじゃがいもも超おいしい。と思いきや料理も上手で、ラーメンもめっちゃおいしいし、甘いものも夜パフェとか流行らせちゃったし、ルタオとか超おいしいし、おまけにビールもたまらなくおいしい。なんなんすか北海道。
「だるま」のジンギスカン。たまげました。
おいしいから仕方なく、2個。
みんなでおいしいものが食べられてよかったです♪
最後にはなりますが、ＳＵＢＡＲＵの御三方と様々な議論をさせていただいたおかげで良い研究ができました。また、ご指導いただいた中村先生、実験に参加したり相談に乗ってくれた研究室のメンバーやお友達に心より感謝を申し上げます。
松田まだまだ頑張りたいことたくさんです！精進して参ります！