明治大学総合数理学部学部3年牧良樹です。
夏が終わり肌寒く,私はお布団の中から抜け出しずらくなってきましたがみなさまはいかがお過ごしでしょうか。
3ヶ月ほど前になりますが,2015年9月25日から27日まで北海道札幌市で行われたEntertaiment Computing 2015に「VRMixer: 動画コンテンツと現実世界の融合とその適用可能性の検証」というタイトルで発表させていただいたのでその発表報告をさせていただきます。
この研究では,私は動画の中に現実世界のユーザを入り込ませることを可能とするとともに,その中での動きによって空間内を大きく動いたり,身体の大小を変更したりといったことを可能にするシステムを実現し,そのシステムを用いて動画の感じ方を変化させたり,動画の体験を拡張させることができるのかどうかについての実験を行いました。
1つ目の実験では,今回新しく実装したシステムを用いて既存のお笑い動画や風景動画,怪獣映画などに入ってもらうことで自身の身体機能の拡張を行ったような気分になれるのか,その動画は”さらに”面白い動画と感じることができるのかを検証を行っていきました。
その結果,自身の身体を小さくして動画に入ったときには有効であるが,自身の身体を大きくして動画に入ったときでは,没入感をあまり得ることができないということがわかりました。
自身の身体を変更したイメージ図
2つ目の実験では,本システムがダンス練習において既存の練習方法より有効であるかの検証を行っていきました。その結果,ダンス未経験者の中でも中程度のうまさの人には有効であるという結果がでました。また,ダンス未経験者の中でも下手な人には今後の継続的な練習を行っていくことで既存の練習方法よりも短期間でダンスを習得することが可能なのではないかということがわかりました。
https://youtu.be/6LGSXHlXN2I
詳しい情報は下記のスライドと論文の中にありますので,興味のある方は参考にしていただけますと幸いです。
[発表スライド]
[論文]
発表では何度も言いよどんでしまいましたが,会場のみなさんが優しかったこともあり笑って欲しいところで笑ってもらえました。今度の発表では滑らかに発表させてみせます!
またデモでは会場の都合上思うようにシステムが動きませんでしたが,たくさんの先輩・先生方が足を運んでくださったおかげで普段考えられないようなたくさんの視点での意見をいただくことができとても有意義なものになりました。
デモ会場では,他にたくさんの研究のデモがされてて体験させていただきました。カメラに写り込んでしまった人の顔を変化させるもの,腕の動きによって直感的にドローンを動かせるもの,咀嚼によってゲームを動かすことで咀嚼のデータをとるものなどたくさんの研究がありとても貴重な体験をさせていただきました。
北海道には初めて行ったのですが,飛行機の中から見る北海道はまさに”でっかいどう”で驚きました。
初めての学会発表でしたがおいしく,楽しく参加することができました。この経験を生かしていきたいと考えています。最後に今回北海道で食べたものを紹介して閉めさせていただきます。