第128回CN研究会にて「DebaTube Live:即興型競技ディベートにおける反論構造の可視化に基づく試合振り返り支援手法の検証」というタイトルで発表してきました(福井雅弘)

投稿者: | 2026年3月30日

はじめに

こんにちは。中村研究室修士2年の福井雅弘です。

今回は、3月9日から10日に東京の芝浦工業大学で開催された第128回CN研究会にて発表してきたので、報告します。

研究概要

背景

即興型競技ディベートは、「タバコを禁止するべきか?」「死刑は廃止するべきか?」といったトピックに関して肯定側と否定側が議論を交わし、説得力を競う競技です。この競技には様々なフォーマットがありますが、British Parliamentaryと呼ばれる4チーム制の形式が世界的に最も普及しています。

下の図は、各チームの構成とスピーチの順番を表しています。この図からもわかるように、この形式では複数の主張や反論が同時並行で展開されるため、振り返りの際に議論の流れを俯瞰することが難しく、応用性に乏しい視野の狭い振り返りに終始しがちだという課題があります。

目的

こうした複雑な議論構造の把握を支援するためには、反論構造の可視化が有効だと考えられます。そこで本研究では、試合後に反論構造を可視化して振り返りに役立てられるシステムを実現し、可視化が振り返りにどう活用されるかを調査することとしました。

実験と結果

本研究では、試合の録音と反論の可視化を行うシステム、DebaTube Liveを実現し、これを活用して練習試合の振り返りをする実験を行いました。その結果、可視化により反論のバランスや順序といった構造的特徴に着目した振り返りが促される可能性が明らかになりました。

また、可視化により議論の流れを整理したり、誰に反論したかを思い出すことが容易になったと評価されたことから、振り返りにおける負担が軽減される可能性も示唆されました。

感想

これまで3年間、競技ディベートというニッチなテーマを扱っていたため、研究のモチベーションやシステムが実際に役立ったのかといった話を限られた時間で伝える難しさに苦悩してきました。

しかし今回、可視化を活用して試合を振り返るという実践的で比較的わかりやすいタスクを設計できたこともあり、多くの方に興味を持っていただき、これまでの発表の中で最も質疑が盛り上がったと感じました。

実際に、研究会の優秀発表賞を頂くことができ、多くの方にこの研究の意義を伝えることができたと思います。これまでの努力が報われました!!

本研究の成果はWebアプリだけでなく,iOSアプリとしても無料で公開していますので、ぜひご利用ください!

 

おわりに

コロナ禍が明け、研究室に配属されてからの4年間、合宿や学会などで様々な場所を巡ってきましたが、最後の学会は東京ということで、正直最初は少し残念に思っていました。しかし、仲の良い後輩たちに恵まれ、美味しいご飯やアクティビティも楽しみながら学会に参加することができました。みんなと一緒に発表できて本当に楽しかったです!!

どこに行くかより、誰と居るかが大事なんだと、つくづく感じました。

写真は、最終日に頂いた月島のもんじゃ焼きです。豊洲に近いこともあり、海鮮を中心にどれも絶品でした。また是非行きたいです!

 

 

発表スライドと書誌情報

福井 雅弘, 中村 聡史. DebaTube Live:即興型競技ディベートにおける反論構造の可視化に基づく試合振り返り支援手法の検証, 情報処理学会 研究報告コラボレーションとネットワークサービス(CN), Vol.2026-CN-128, No.2, pp.1-8, 2026.

 

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