2016年6月4日~5日に静岡県伊東市の山喜旅館にて中村研究室の学部3&4年生の研究着手に関する合宿を行いました。
昨年度は1期生である学部3年生しかいませんでしたが、今年は2期生も加わって合計18名の大所帯での合宿。まず初日は18件の論文紹介(5分発表&5分質疑&Google Docsで共有のリアルタイム議事録)。論文紹介もさすがに18件ともなると色々な学会の論文、色々なトピックが登場してなかなか興味深いです。
ちなみに、今回登場した論文のタイトルは下記みたいな感じでした(まだ修士の先輩もおらず、隔週で回ってくるということ、英語に苦手意識を持ちすぎていることなどから、なかなか英語にチャレンジしてもらえないのが悩ましいところですが…)。
- 字幕放送を利用したテレビ放送への香り付加
- ベクション場による歩行誘導手法の提案
- ZZZoo Pillows: 呼吸感と体温といびきの提示による安心感を与えるための抱き枕の研究
- 「ついクリックしたくなる」バナー広告の感性評価およびそのモデルの構築
- 行動履歴と興味の同時推定モデルによる地域情報推薦
- 場所誘因型位置情報付き発言の検出と可視化
- ユーザのなぞり動作に基づく動的文章表示方式
- Limpid Desk: 投影型複合現実感による机上書類の透明化
- ユーザの性格に応じた調理アドバイス文章の選択
- なるほどボタン: 褒める効果音ボタンを用いたブレインストーミング支援システム
- 多くの画像が共有する「一般クラス」に着目した訓練画像の選択
- スマートフォンを用いた麻雀自動得点計算システムの提案
- 配布資料の有無が授業中のノートテイキングおよび 講義内容の説明に与える影響
- バブルディスプレイ: 水中の気泡を用いたインタラクティブ映像システム
- 開散性眼球運動による奥行き方向への視線入力手法
- ブラウザ操作の自動再生システムの構築
- 音情景解析の概念に基づいた音声プライバシー保護
- 映像技法における表現技法の心理的効果
本当はしっかりと読み込んでしっかり議論する論文紹介もやりたいところですが、プレビュー的に5分で紹介というのも悪くないかなと。この2か月で80件、1年ちょっとで200件くらいになってますし、(日本語とはいえ)論文を読む習慣が少しずつついてるみたいですし。
論文紹介の後は、各グループで進めてきたPythonのお勉強を兼ねたSlack Botの開発成果発表。なかなか興味深いBotが出来上がっており、研究室のSlackがにぎやかになりそうです。
晩御飯ののち、この合宿のメインであるグループに分かれた研究着手に関するディスカッション。3年生は4月に配属されたときに選んだテーマについてこの4月、5月に毎週個人ミーティングを繰り返して詰めてきた研究テーマを、そして4年生は昨年度やっていた研究をいったん3月で終了して(3年次はテーマが与えられたため)、4~5月でもがき苦しみながら出し、議論してきた研究テーマを、5グループに分かれてプレゼンしつつ&徹底的にディスカッションするというもの。目安は2時間と話をしていたものの、全チーム盛り上がりまくって結局3時間半程度徹底的な議論をしていたようでした(おかげで、飲み会開始は23時…。私は盛り上がる学生の中、ぽつーんとお酒待ち)。
ON/OFFがはっきりしているので、23時からはおいしい日本酒や焼酎、酒のあて、シロクマ対決やラップバトルなどで盛り上がりつつ、翌日へ。
2日目の朝は、まずはJSAI2016(人工知能学会全国大会)で発表する新納君と佐藤君の発表練習。
その後、昨晩のディスカッションを踏まえた学部3年生による研究着手テーマプレゼン、学部4年生による研究着手テーマプレゼン第1部、お昼、第2部という感じで展開していきました。
3年生はなんだかんだで当初与えられた研究テーマを自分の色に色々と変えていってはるかに面白くなっていますし、4年生も2か月間苦しんだ成果か、すべての学生さんが着手する(私としてはいずれも興味深い)テーマを決めることができたので、6月下旬に開催されるお茶の水女子大学 伊藤貴之研究室との合同発表会に向けて推進していけそうな感じです。
テーマとしては、成果が出たら学会などで発表させていただく予定ですが、平均文字、教育、広告、周辺視、料理、BADUI関連、印象分析、ネタバレ防止、操作支援、迷子、記憶と検索といった感じです。
なかなか私(中村)がプライベートな事情で動くことができていませんが、今年度からは研究室として、少しずつアクティビティを高めていこうと考えています。なかなか面白い学生がそろっており、合同研究会や共同研究など、ご一緒させていただけるところを探していますので、ぜひよろしくお願いしますm(_ _)m