中村聡史研究室

明治大学 総合数理学部 先端メディアサイエンス学科: Human-Information Interaction / Lifelog / BADUI

SIGHCI178で「ノイズキャンセリングミュージック:音楽の提示により騒音の不快度を低減する手法」というテーマで発表してきました(徳久弘樹)

   

2018年度より中村研究室に配属になりましたM1の徳久弘樹です。

配属されてもうすぐ3か月が経とうかという頃ですが、自分的にはもうすっかり馴染んだ感じで忙しくも楽しく院生ライフを過ごしています。

さて今回は6月14日、15日に東京大学福武ラーニングセンターで行われた第178回ヒューマンコンピュータインタラクション(HCI)研究会で「ノイズキャンセリングミュージック:音楽の提示により騒音の不快度を低減する手法」というタイトルで発表をしてきました。

 

研究の概要

本研究は松田滉平先輩が、昨年のEC2017にて発表した「ノイズキャンセリングミュージック」の続きになります。

前回の報告と同様に、騒音にイメージのあった音楽を被せることで騒音を気にならなくさせることを目的とした「ノイズキャンセリングミュージック」という手法についての研究です。前回の報告との大きな違いは、

  • 実験で検証する騒音をより日常的なものに選定し直し、6種類から9種類に
    • 前回:「蝉の声」、「車の走行音」、「運動部の掛け声」、「ロケットの発射音」、「話し声」、「雷雨」
    • 今回:「蝉の声」、「車の走行音」、「子供の声」、「話し声」、「強風」、「削岩機」、「エアコンの駆動音」、「イヤフォンの音漏れ」、「咀嚼音」
  • 音楽を日本語の歌詞がないものに
    • 今回は歌詞の影響は考慮しないため
  • 音声の不快度についても調査

という点です。

実験の結果、前回同様に適切な音楽を被せることにより、騒音のボリュームが低く感じられることがわかりました。また、「子供の声」は、イメージの合わない音楽を被せると逆に音量が大きく評価される傾向があることがわかりました。これは、音楽によっては子供の声を音楽で紛らわすことが逆効果になる可能性があるというもので興味深い結果だと思います。

また、不快度の調査結果については、騒音にイメージのあった音楽を被せることで不快度が下がる傾向が明らかになりましたが、「話し声」は音楽を被せると逆に不快度が上昇してしまうという結果になりました。これは「話し声」に被せた音楽が、カフェやバーを彷彿とさせるジャズミュージックであったため、そういった店にいる大声でしゃべるマナーの悪い客を彷彿とさせてしまったという意見も得られました。その他、元々の不快度が極度に高い騒音は不快度が下がるものの変化が小さく、騒音の不快度には単にうるさい騒音と生理的に嫌な騒音があるということも考えられます。

今後はこの効果がコンテキスト依存なのか周波数依存なのかを検証する他、適切な騒音と音楽のパターン化なども行っていきたいと考えています。

 

感想

自分は学部生の頃に学会発表を行っていなかったので、今回が初めての発表となりました。とにかく実績をたくさん積みたくて中村研究室に入ったので、配属からたった3か月という期間で発表まで持っていくことができ、自分に合った研究テーマを授けてくれた先生をはじめ、アドバイスをくれた同期や先輩にはとても感謝しています。

今回は東京大学という近場の発表でしたが、自分は旅行が好きなので沖縄や海外の学会でも発表ができるようにこれからも研究がんばっていきます。

 

発表資料

 

発表原稿

徳久弘樹,佐藤剣太,松田滉平,松井啓司,中村聡史.ノイズキャンセリングミュージック:音楽の提示により騒音の不快度を低減する手法.第178回ヒューマンコンピュータインタラクション研究会(SIGHCI178).2018.

 

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