Entertainment Computing 2015に参加してきました(佐藤)

      2015/10/06

中村研B3の佐藤 剣太です。

9月25日~27日に札幌教育文化会館、北海道大学にて開催されたEntertainment Computing 2015(EC2015)に参加、発表してきましたので、その報告をさせていただきます。

1日目

1日目の午前ショート発表2: エンタメ基礎 のセッションでは、

平林 真実,金山 智子,城 一裕,瀬川 晃(情報科学芸術大学院大学)さんらによる,クラブトレイン:ローカル鉄道を利用した移動体エンタテインメント空間

という発表がありました。この研究では、音楽体験とローカル鉄道を結びつけることを目的として、電車内にDJ・VJブースなどを設けクラブイベントを行うというものでした。電源やダイヤなどの制約はあるものの、車両が移動することで景色が変化していく面白さが感じられるものとなっていました。DSC02033

また、午後のショート発表4: VR,ロボット/エージェント のセッションでは、

星 貴之(名古屋工業大学)さんによるDIY音響浮揚装置を作ってみた

という発表が行われていました。磁力による浮揚では鉄製の物質しか扱うことができず、距離が離れると磁石の反発力が弱まってしまいます。対してこの研究では物体の浮揚に超音波を用いていますが、これによりどんな材質の物体でも、またある程度の距離が離れても浮揚させることが可能となっています。このデモの内容については、2日目の部分に記述してありますので、そちらも併せてご覧ください。

その後、ティザーセッションが行われました。これは、自分の研究内容およびデモの宣伝を30秒で説明するセッションでした。

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続いてデモセッションが開始され、システムの展示および見学者への説明を行いました。他の大学の方々から、システムへの入力や出力に関してさまざまな意見をいただきました。

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2日目

午後のデモセッションにおいて、

小坂 崇之(神奈川工科大学)による咀嚼タン : 咀嚼をトリガーに設定したシリアスゲームの開発

という研究に興味を惹かれました。この研究では、近年の食事の軟食化により人々の咀嚼回数が減少しているという点に注目したゲームを展示しているものでした。この研究では咀嚼を検出するChewing DETECTORというデバイスを用いてキャタピラ型の戦車を前進させていました。僕も友人と競争してみましたが、かなり良い咀嚼の仕方をしていたらしく大差をつけて勝つことができました。このシステムを家庭用や携帯用のビデオゲーム機にも応用できればさらに面白味が増すのではないかと思いました。

また、1日目の発表で見学した

星 貴之(名古屋工業大学)さんによるDIY音響浮揚装置を作ってみた

についてもデモの展示を見に行きました。超音波振動子の配列が取り付けられた基板をポリスチレンの小さな球にかざすと、球が1箇所にまとまって動かなくなるというものです。超音波の節にあたる部分に球をとどまらせることで、机からわずかに浮かせることが可能となっています。

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3日目

北海道大学の学術交流会館にて藤村忠久さんの招待公演に参加しました。自分の研究につながる点をいくつも発見でき、今後に生かしていきたいと考えました。

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まとめ

論文の作成から発表まで約3ヶ月の期間を費やして準備を行いました。色々なことを我慢して作業しなければなりませんでしたが、自分の研究内容を他人にわかりやすく伝えるスキルを磨くことができたと思います。デモ展示での研究者の方々との対話など初めての経験で緊張することも多かったですが、B3のこの時期にそうしたことを経験できたことは大きなアドバンテージになったのではないかと感じています。不十分な点や失敗も多かったですが、次回以降の学会準備に活かしていけたらいいなと思っています。

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