中村聡史研究室

明治大学 総合数理学部 先端メディアサイエンス学科: Human-Information Interaction / Lifelog / BADUI

SIGHCI178で「手書きとフォントの融合文字を用いたメッセージカード作成における利用分析」というタイトルで発表してきました(佐々木美香子)

   

平成最後の夏がはじまりましたね。毎日暑くてすでにバテてしまってる、中村研究室 B4の佐々木美香子です。

さて、2018年6月14~15日に東京大学の福武ホール福武ラーニングシアターにて開催された、情報処理学会ヒューマンコンピューターインタラクション研究会(SIGHCI178)にて研究発表を行ったので、ご報告させていただきます。

 

発表内容

これまで私たちは、手書きとフォントの融合文字の特性を解明してきました。

前回の発表であるSIHCI176の発表では、手書きとフォントの融合による視認性向上と書き手の抵抗軽減に関する調査を行いました。実験の結果、融合文字は

  • 視認性・可読性の向上により、自身の文字に対する抵抗が軽減する
  • 個性やあたたかみといった手書きの特性は、そのまま残っている
  • 融合文字を用いたメッセージカードは、書き手・読み手ともに好意的な印象を抱く

といったことを明らかにしてきました。

しかし、この実験の際に使用したシステムは、書き手が融合するフォントの種類や融合割合を自由に設定できませんでした。また、書き手と読み手の関係性を「親しい友人」に限定して実験を行いました。通常、メッセージカードは親しい友人だけでなく、小さい子供や先生・上司に送ることもあります。その場合において、融合文字のメッセージカードに有用性があるかについては明らかになっていませんでした。

そこで、書き手と読み手の関係性やデザインの違いにより、書き手が融合文字を用いたメッセージカード作成システムの利用をどのように変化するのかを明らかにするため、システムの利用実験を実施しました。

 

具体的には、3パターンの書き手と読み手の関係性(年下、親しい友人、年上)それぞれに対してカード上にメッセージを書いてもらいました。

また、私たちはカードデザインの違いから利用行動がさらに変化するのではないかと考えました。そのため、全ての関係性において同一デザインを用いるグループと、関係性に応じて異なるデザインを用いるグループに分けて、実験を行いました。

下の画像は、システムを用いて実際に作成したメッセージカードの一例です。

実験の結果、以下のことが明らかになりました。

  • 読み手の関係性により、書き手はシステムの利用行動を変化させる。
  • 関係性に応じたカードデザインを用いて、カードを作成すると、読み手の関係性の違いがより文字に現れることが示唆。

今後は、本システムのアプリ化やサービス化を考えています。メッセージカードのデザインに応じて融合するフォントを用意したり、読み手を考慮してフォントを切り替えるといったことを自動でやることを考えています。また、手書きと融合するフォントの種類は、今回は明朝体とゴシック体の2種類のみでしたが、様々なフォントとの融合にも対応できるようにしたいと考えています。

発表に用いたスライドはこちらになります。詳しくはこちらをどうぞ。

 

また、論文は下記よりアクセス可能ですので、興味のある方はこちらからアクセスいただければと思います。

[論文情報]

佐々木美香子, 斉藤絢基, 中村聡史:手書きとフォントの融合文字を用いたメッセージカード作成における利用分析, 情報処理学会 研究報告ヒューマンコンピュータインタラクション(HCI), 2018-HCI-178, 1-8(2018-06-07), 2188-8760

 

感想

今回は、3回目のHCI研究会での発表ということもあり、緊張せず発表することができました。

また、2日目のお昼には、東大の学食で名物(?)の、「赤門ラーメン」を食べました!

最後になりましたが、実験や原稿チェック、発表練習などに付き合っていただいた中村先生や中村研究室の皆様にはこの場をお借りして御礼申し上げます。今後ともよろしくお願いいたします。

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