中村聡史研究室

明治大学 総合数理学部 先端メディアサイエンス学科: Human-Information Interaction / Lifelog / BADUI

SIGHCI177で「ポップアウトを利用した際のユーザの選択行動の変化の分析」について発表してきました(山浦祐明)

   

こんにちは、最近話題の玉ねぎ納豆ヨーグルトをヒィヒィ言いながら食べて過ごしています。中村研究室B4の山浦です。もうすぐM1になります。

3月16日、17日と明治大学中野キャンパスにて第177回情報処理学会ヒューマンインタラクション研究会(SIGHCI77)に参加し、研究発表をしてきたのでその報告をさせていただきます。

あらまし

皆さんは何かを選ぶときに迷った経験はないでしょうか?

例えばコンビニでおにぎりを買うとき、飲食店でたくさんのメニューの中から食べたいものを選ぶとき、異性とご飯を食べに行くため今日来ていく洋服をクローゼットの中から決めるとき、遊園地のアトラクションに次何乗るか決めるとき、旅行に行って家族や友人にお土産を買うとき、スーパーで並ぶレジを選ぶときなど枚挙に暇がありません。

このような場面で迷ってしまいますと、待ち合わせに遅刻してしまう、飛行機や新幹線に乗り遅れてしまう、大切な時間を無駄にしてしまう、人に迷惑をかけてしまうなど様々な問題に繋がってしまいます。

今回の研究はこのような迷いにおける問題を解決したいという目的のもと、とりくんだものになります。

研究内容

迷ってしまう原因としては目に飛び込んでくる情報量が多すぎるせいではないか?ということが考えられます。例えば形、大きさ、値段、POP、味などのように様々です。また、迷ってしまう人、選択するものが決まっていない人向けにPOPなどの推薦が行われていますが、このような直接的な推薦はあまり好まれないという背景もあります。なので情報量が少なく、なるべくユーザに意識させない何かを提示すればよいのではないか?と考えました。そこで着目したポップアウトという視覚特性があります。下の図をご覧ください。

さて、図をご覧いただきましたが皆さんが一番最初に注目してしまったのは紫色の円ではないでしょうか?このように妨害刺激群から一つだけ異なる目標刺激を探し出す際,すべての刺激を探索することなく目標刺激を瞬間的に知覚することができる現象をポップアウトと言います。図の例で言いますと、青い円の中から一瞬で紫色の円を発見できるということになります。この現象を応用して、例えばメニューの1つの商品の背景色を変えることでその商品に注目を集め、迷う時間を減らせるのではないかと考えました。

今回の調査では約90名の本校の学生、教授を対象に講義終了後にひたすらアメを配布する実験を行いました。内容としては複数の商品の中で1つだけを背景色を変えることでポップアウトさせ、その中から食べたいものを選択してもらい、選択された商品、選択に要した時間、選択についての満足度の3つの指標を分析しました。その結果、

・ポップアウトした商品の選択率が上昇

・ポップアウトした商品の選択時間が短縮

・ポップアウトによって満足度は変化しない

ということが明らかになりました。今回はまだポップアウト無し条件についての実験を行っていないため、ポップアウト無しの状態に比べてどの程度時間が短縮できるかわからないため、こちらについては次のステップで実施予定です。また、今後の展望としましては、実際に金銭の移動が伴う状況での実験、および背景色以外のポップアウトによる選択行動への影響の調査などを行っていく予定です。

また応用先ですが、昨今ではデジタルサイネージが広く普及してきており、今後さらに普及することが見込まれているため、そのようなディスプレイをもつ媒体に対してなどが考えられます。さらに2020年には東京オリンピックが開かれるため、各所に適用することができれば、様々な場所での混雑を緩和することもできるのではないかと思われます。

詳細な内容につきましては以下のリンクからダウンロードしてご覧ください。

発表原稿

山浦祐明,中村聡史:ポップアウトを利用した際のユーザの選択行動の変化の分析,第177回ヒューマンコンピュータインタラクション研究会(SIGHCI177),2018.

発表スライド

感想

今回の発表場所は弊キャンパスだったので新鮮味のかけらもありませんでした。また最後に発表してからおよそ2年経過していたため、初めて発表するような感覚でした。相も変わらずに質疑が苦手で今回もいまいちうまく答えることができませんでした。でも次回の発表は海外だから苦手もひったくれもないので次こそはと思っています。きっと新鮮味に溢れていることでしょう。

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