中村聡史研究室

明治大学 総合数理学部 先端メディアサイエンス学科: Human-Information Interaction / Lifelog / BADUI

第106回GN研究会で「WePatch2 無数のユーザによる半自動的なWebフォームのBADUI改善システム」というタイトルで発表してきました(田島一樹)

   

はじめに

青い空 白い雲 見渡す限りの透き通った海!!そして愉快な仲間たち!石垣島最高だー!!!!


...ゴホン、どうもM2の田島一樹です。ついテンションが上がってしまいました。
1/24~25に沖縄県の石垣島で第106回グループウェアとネットワークサービス研究会(GN研)に田島、土屋、今城、徳久、高橋の5人で参加してきました。そこでの発表報告と、ありがたいことに「優秀発表賞」を受賞したためそちらについても報告させていただきます。

研究概要

みなさんはWebフォームで半角や全角形式、ハイフンやスラッシュといった記号を含めるなどの制約にイライラした経験はありませんか?私自身Webフォームの注意書きをしょっちゅう見逃すため、すぐエラーを出してしまいます。

私たちはそうした失敗の原因はどこにあるのかと日々考えており、WebフォームはUI/プログラム/DBの3種のレイヤーがあり、UIの表記とプログラム・DBの間にギャップが生じてしまっている(例えば、UIでは特に注意書きなし、内部プログラムはスラッシュを含めなければエラーが出るようになっている)場合にBADUIとなってしまいやすいようだと分析しています。(BADUIとは?→サイト , #BADUI

例えば最近ですと、オリンピックのボランティア応募フォームがむずかしすぎる!とニュース記事BADUI紹介サイトで取り上げられ、話題になりました。きっと不満の声は運営や開発者の元にも届いていたでしょう。しかし、ボランティアの募集が終了するまでそのWebフォームは改善されず放置されてしまいました(リソース不足かメンテナンスへの意識の低さが原因かと思われます)。

こうした改善されず放置されがちなWebフォームのBADUIを、ユーザの手により何とかしたい!というのが我々の研究のモチベーションです。

この問題を解決するため、過去のHCI179でWePatch2というシステムをChrome拡張として開発しました。これは、ユーザが入力ボックスにおける試行錯誤からBADUIを検知し、失敗と正解の入力形式の差異からそのBADUIに適した変換フィルタを推薦することを可能とするものです。しかし、WePatch2は実装上の都合で、正解の入力形式の考慮が適切にできておらず、またBADUIで何人程度入力すれば有用なシステムであるかが未検証でした。

そこで、本研究ではWePatch2のインタラクションの改良によって正解の入力形式を考慮可能にすること、また、BADUI改善精度の検証による有用性の評価を目的に研究してきました。

まず、WePatch2のBADUIの検知と変換フィルタの推薦をWebフォームの入力が完了し、次のページへ遷移した後に行うことによって正解の入力形式を適切に考慮可能にしました。

改良後のWePatch2のデモ動画は以下になります。

 

また、HCI179の実験では付与されたフィルタが後の実験協力者に引き継がれる形でしたが、今回は実験協力者17名にそれぞれ独立した実験用Webフォームで入力タスクとBADUI改善タスクを行なったもらいました。実験用Webフォームは70ページ用意し、そのうち20ページがBADUIページです。今回選定したBADUIのジャンルと例は以下のようなものです。(BADUIのジャンル等の詳細はここでは省略します)

実験の結果(結果に至るまでの詳細はスライドや論文をご確認ください🙇)、WePatch2は5人以上がBADUIにおいて入力することで有用なシステムであることが明らかになりました。ちなみに、ユーザ数ごとに平均再現率を算出することで、何人が入力すれば何割程度のBADUI改善が見込めるかがわかるグラフが以下になります。

また、半自動改善の方が自動改善(もし自動改善を実現したとき、実際のところ半自動改善より有用であるか検証するため)より有用である可能性が示唆されました。

以上のことから、我々のシステムは5人以上がそのサイトを使うことで一気に使いやすくなるということが明らかになり、その可能性についても示すことができました。

スライドおよび原稿は下記のとおりです。

スライド

WePatch2: 無数のユーザによる半自動的なWebフォームのBADUI改善システム from nakamura-lab

 

田島 一樹, 中村 聡史: WePatch2: 無数のユーザによる半自動的なWebフォームのBADUI改善システム, 情報処理学会 研究報告グループウェアとネットワークサービス(GN), 2019-GN-106 (19), 1-8 (2019-01-17), 2188-8744 (2019/01/24).

感想

発表では聴衆の方々がBADUIネタに笑ってくれたり、質問をどんどん投げてくれたため、いい緊張感(会場の緊張感がすごいわけではないですが自分は緊張しいなので)の中でとても楽しく発表をすることができました。そして、GN研究会の優秀発表賞を受賞しました!賞をもらったのは久しぶりですが、やっぱり自分の研究してきたことが認められたようで嬉しかったです。

開催地が石垣島なので海が綺麗過ぎますし、一緒に行ったメンツが最高過ぎたため学生生活最後の発表にふさわしかったと思います。

中村研究室に入ってからもう4年経ち、そろそろ卒業ですが、良いことも悪いことも本当に色々ありました。(学会投稿直前に遊び過ぎて先生に説教食らったり、海外で色々やらかしたり、卒論ポスター発表の日に寝坊したりetc...)
最終的にはやらかした分を多少は取り戻せたかな?と思います笑(学会発表:9件 査読付き国際会議1回、受賞2回と自分の中では大健闘!)

なぜ自分みたいなダメ人間が頑張れたのかというと、先生やメンバーといった環境に恵まれまくった、これに尽きると思います。なので、中村研のみんなには本当に感謝しています!!ありがとうございました!!

石垣島での写真

石垣島で一番透明度の高い海岸

石垣島四天王

人生で食ったハンバーガーの中で一番うまかったウリウリバーガー

写真撮影および観光プランナー係の徳久ありがとう!

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