中村聡史研究室

明治大学 総合数理学部 先端メディアサイエンス学科: Human-Information Interaction / Lifelog / BADUI

第104回グループウェアとネットワークサービス研究発表会参加報告(樋川、松田)

   

こんにちは、春風と共に運ばれてくる花粉に悩まされる今日この頃、皆様はいかがお過ごしでしょうか。

今回は第104回グループウェアとネットワークサービス研究発表会に参加してきましたので、ご報告をさせていただきます。

気になった研究

拝聴した研究の中から、私たちが特に興味を惹かれたものをいくつかご紹介させていただきます。

樋川が気になった研究

消極的参加者に発言を促す手段を備えたチャット併用会議用コミュニケーションメディア:塩津翠彩、高島健太郎、西本一志(北陸先端大)

会議で発言をしない人というのはよく見かける光景です。この研究ではそういった消極的な参加者に発言させる方法として会議中に誰でも発言できるテキストチャットを行い、それに匿名の発言リクエストとLED点灯の2つの機能を追加しています。発言リクエストは誰かに発言を確実に促すことができ、LEDでは発言に対してのいいねという意思や軽く発言を促すことができる機能です。実際にこの会議システムによって気軽に会議に参加できるようになったそうです。

中村研でもゼミ等ではチャットを行なってはいますが、やはり発言はなかなかできないものです。私も強制的に発言を促されれば発言できそうだと思いました。

イラストを用いた気分の可視化による対面コミュニケーション支援手法の検討:西村優里、小林稔(明治大)

コミュニケーションの際に自分の状態を相手に認識してもらうことは重要です。この研究ではキャラクターの表情が描かれたシールを体に身につけることで相手に気分を示すことができるという手法の検討を行なっています。実験ではシールによって会話のきっかけとなったといったことがあったそうです。

話しかけるだけではなく、話しかけて欲しくない、1人で作業したいなどという意思を喋らずに伝えることができるというのは便利だと思います。

松田が気になった研究

パーティでの会話の行き詰まりを非参与者が支援する一方向コミュニケーションメディア:解爽、高島健太郎、西本一志(北陸先端大)

この研究は、パーティの会話で話題がなくなり会話を継続することが困難になったときに、会話に関与していない知人が話題を提供し、その情報を提示する手法を提案しています。そして、このシステムによって他己紹介形式で話題が提供されることで、会話のきっかけを作るだけでなく、自己開示の抵抗感を軽減できるという効果がありました。

私自身も初対面の人との話題に困ることが多いので共感できる研究でした。そして、この他己紹介形式による話題の提示という部分が、従来の自己紹介形式とは違った方向性のコミュニケーションが生まれそうで、とても面白い考え方だなと思いました。

ミスリーディングなグラフの作成防止を目的とした学習ツール:新井太一、三末和男(筑波大)

データを視覚的に表現するうえでグラフは効果的な方法です。その一方で、重要な役割を持っているが故に、目的に合った使い方をしないと誤解を招くようなグラフになってしまう可能性があります。そこでこの研究では、適切なグラフ設計することを学べる学習ツールを提案しています。

確かに、明らかに間違いだと多くの人が思うような使い方は直すべきですが、誇張したいので3Dにするといった意図的なものや、どちらが良いのか意見が分かれるものなどどこまで対応していくのかが気になりました。このシステムによって、誠実なグラフによるデータ表現が常識となるような世界が来てくれると嬉しいなと思っています。

感想

今回GN研究会に初めて参加させていただきました。初めて参加した感想としては、この研究会は人と人との関わりに着目を置いた研究が多く、いかに人に考えさせ、そして動かしていくかという部分をよく考えていて、とても感心させられることが多かったです。

このような考え方は、人とコンピュータがどう関わっていくべきかを設計するうえで大切だと思うと共に、改めて自身の研究においてこの考え方がどのように設計されているかを再認識するきけっかとなる発表会でした。

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