こんにちは,B4金谷一輝です!
2026年2月28日~3月2日に,名古屋工業大学で開催された音楽情報科学研究会に聴講で参加してきましたので,その報告をさせていただきます.
この記事では,特に気になった研究と,学会全体の感想を共有したいと思います.
気になった研究
「お笑い」の評価基準としての笑いの定量化に関する検討
勝田龍太郎,黒柳奨(名古屋工業大学)
こちらの研究は,お笑い賞レースでの評価では審査員の主観的な基準が反映されやすく客観性に欠けるという問題に対して,笑い声を入力として「笑い」を定量化することで,間接的に面白さを定量化するための手法を検討したものです.笑いの強度を2段階で定義し,音響的特徴量に基づいて分類を行ったところ,全体の分類精度は約81%となり,「お笑い」を観客の笑い声から客観的に評価できる可能性が示されました.
著者の方と発表後にお話をさせてもらいましたが,この研究で使用した笑い声のデータセットがYouTubeの動画を見ている笑い声だったため,実際にお笑いの動画を見ているかは不明とのことでした.お笑いの動画を見ているかもしれないし,見ていないかもしれないとのことだったので,お笑いの動画を見ている状況のデータセットでも検証してみてほしいなと感じました.また,イロモネアでは観客の笑い声ではなく表情で笑いを判断しているので,笑い声と表情の組み合わせなど,他の手法でも笑いを定量化できるのかは気になりました.
歌詞に内在する意味を反映した言語情報提示に基づく試聴不要な楽曲探索支援の提案
鈴木華奈子(早稲田大学),佃洸摂,中塚貴之,渡邉研斗,中野倫靖,後藤真孝(産総研),田中啓太郎(早稲田大学理工学術院総合研究所),森島繁生(早稲田大学理工学術院)
こちらの研究は,各楽曲に対して表示されているタイトル,アーティスト名,ジャケット画像などの限られた情報だけから,好みに合うかを判断するのは難しいため,歌詞の情報を用いた楽曲支援手法を提案したものです.キャッチコピーや要約文など歌詞に内在する意味をLLMを用いて抽出し,ユーザに提示したところ,歌詞と楽曲の好みには有意な関連性があることがわかった.
こちらの研究の背景が私の研究と重なる部分が多く,私の研究の参考になる部分が多くありました.また,歌詞に内在する意味を反映した言語情報として多くのアプローチをとっており,その項目の特徴や文字数など,さまざまな視点で分析を行っていた点も興味深かったです.この研究の知見の一つに「歌詞から抽出した言語情報に対して,ユーザが嫌いと判断した楽曲は,実際の歌詞も嫌いなことが多い」があるのですが,好きに関しては判断がしづらい一方で,嫌いに関しては短い言語情報で判断できるのが意外でした.
感想
こちらの音情研は,1つ目で紹介したお笑いの研究が気になっていたため,参加させていただきました.音楽系の学会は参加したことが無かったため,新鮮で面白かったです.企業の方の発表や音響分析にフォーカスした研究もあったのですが,音楽知識があまりなく発表の内容にはついていけないものもありました…(笑)
こちらの学会で発表した小川剣二郎さんと,愛知県をいろいろ観光し,愛知名物をたくさんいただきました!また,当初からけんじろうさんが行きたいとお話していたうお一番にも行くことができ,美味しい海産物を楽しめました!参加したことがない学会だったため,かなり新鮮でよい刺激になりました.



