中村聡史研究室

明治大学 総合数理学部 先端メディアサイエンス学科: Human-Information Interaction / Lifelog / BADUI

SIGHCI176で「手書きとフォントの融合による視認性向上と書き手の抵抗軽減に関する調査」というタイトルで発表してきました(佐々木美香子)

   

全国的に猛威をふるっているインフルエンザが、中村研究室でも流行中です。日頃の手洗い・うがいは大事ですね、中村研究室 B3の佐々木美香子です。

さて、2018年1月22~23日に沖縄の琉球大学にて開催された、情報処理学会ヒューマンコンピューターインタラクション研究会(SIGHCI176)にて研究発表を行ったので、ご報告させていただきます。

発表内容

これまで私たちは、手書きとフォントの融合に関する研究を行ってきており、例えば電子コミックに着目し、コミック上のセリフのフォントと読み手の手書きを融合することで、読み手はその文字に対して好意的な印象を抱くのではということを考え、システムを実現してきました

私たちはこの手書きとフォントの融合文字が電子コミック以外の幅広い用途で使うにあたり、そもそもその融合文字の有用性を検証する必要があると考えました。そして,SIGHCI174の発表では、手書きとフォントの融合文字に対する好感度調査実験を行いました。実験の結果、

  • 自身の融合文字 VS 他者の融合文字 → 自身の融合文字に好感を抱くとは限らない
  • 自身の融合文字 VS フォント VS 手書き文字 → 自身の融合文字には好感を抱く

ことを明らかにしてきました。しかし、融合文字に対する好感がどこからきたものかについては明らかにできていなかっため、今回はその点について明らかにするため研究に取組んできました。特に、手書きとフォントの融合文字が

  • 手書きの特性 → 手書きの手間や個性を感じ取れる
  • フォントの特性 → 視認性・可読性が高く、作成における抵抗がない

といった両者の特性が生かされた文字になるのではないかと考えました。そこで、メッセージカードにメッセージを付与することを対象として、手書きとフォントの融合文字の印象評価実験を実施しました。

下の画像は、実験に作成されたメッセージカードの一例です。

具体的には、下記について検証する実験を実施しました。

メッセージカードの書き手側
  1. 手書き、フォント、融合文字の中でどれを親しい友人に送りたいか?
  2. 文章にどのような印象を抱くか?
メッセージカードの読み手側
  1. 手書き、フォント、融合文字の中でどれを親しい友人からもらったら嬉しいか?
  2. 文章にどのような印象を抱くか?

上記について、書き手・読み手それぞれ15人ずつ印象評価実験を行った結果、以下のことが明らかになりました。

メッセージカードの書き手側
  • 融合文字は、手書きと比べて視認性・可読性が高い文字であると評価されるとともに、自身が作成した手書き文字への抵抗も軽減した
  • 手書き、フォントよりも融合文字のメッセージカードを親しい友人に送りたい
メッセージカードの読み手側
  • 融合文字は、手書きと比べて視認性・可読性が高い文字であると評価されるとともに、フォントよりも手書きの特性が反映されている文字であると評価された
  • 手書き、フォントよりも融合文字のメッセージカードを親しい友人から貰って嬉しい

今後は、融合文字を用いたメッセージカードアプリの開発や、映画の字幕・音楽動画の歌詞に融合文字を適用するシステムの開発を行いたいと考えています。

発表に用いたスライドはこちらになります。詳しくはこちらをどうぞ。

また、論文は下記よりアクセス可能ですので、興味のある方はこちらからアクセスいただければと思います。

[論文情報]

佐々木美香子, 斉藤絢基, 新納真次郎, 又吉康綱, 中村聡史, 鈴木正明:手書きとフォントの融合による視認性向上と書き手の抵抗軽減に関する調査, 情報処理学会 研究報告ヒューマンコンピュータインタラクション(HCI),2018-HCI-176,1-7(2018-01-15),2188-8760

 

感想

今回は、2回目のHCI研究会での発表ということもあり、あまり緊張せず発表することができました。

また、研究会の合間には、美ら海水族館に行ったり、海を見たり、美味しいステーキを食べたり沖縄を満喫しました!

最後になりましたが、実験や原稿チェック、発表練習などに付き合っていただいた中村先生や中村研究室の皆様にはこの場をお借りして御礼申し上げます。今後ともよろしくお願いいたします。

そして、3日間共に研究会に参加した松井さん、佐藤くん、そして付き添いで来ていただいた&レンタカーを運転してくれた新納さん、斉藤さん、本当にありがとうございました!

 

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