中村聡史研究室

明治大学 総合数理学部 先端メディアサイエンス学科: Human-Information Interaction / Lifelog / BADUI

SIGHCI172で「WePatch:ユーザの手によるWeb上のBADUI改善システム」というタイトルで研究発表してきました(田島一樹)

      2017/03/19

はじめに

こんにちは、段々と研究して原稿を書くことが日常になりつつあるB4田島一樹です。

今回私は2017年3月6,7日の2日間、神奈川県横浜市において第172回ヒューマンコンピュータインタラクション研究会(通称:SIGHCI172)に参加し、みなさんに口頭発表で研究内容をお伝えしました。

研究の概要

今回の研究は、前回「第24回インタラクティブシステムとソフトウェアに関するワークショップ」にてポスター発表させていただいた内容を発展させた研究になります。そちらの研究に関しては、前回の発表報告(こちら)をご覧ください。

開発したシステム「WePatch」のデモ動画です。

 


前回の内容とは異なる点が以下の点になります。

  • システムを「WePatch」と命名
    • 「Web」サイトにユーザが「Patch」を当てて修正・改善するというイメージからシステムを「 WePatch」と名付けました。
  • WePatchの評価実験
    • 提案システムの有用性を検証する評価実験(ユーザビリティ評価とBADUI改善に対する有効性評価)を2種類行いました。ユーザビリティ評価実験
      システムが使いやすさや一般的なユーザであっても利用することが可能であるかどうかを検証するための評価実験を行いました。具体的にはシステムを用いたBADUI改善行為を通して、実験協力者7名にアンケート(「誤操作のしやすさ」「邪魔さ」「手軽さ」「今後使いたい」の項目に対して5段階のリッカード尺度で評価)を回答してもらいました。その結果が以下のグラフです。
      結果として、「手軽さ」「今後使いたい」の項目が概ね肯定的な評価を得られましたが、「誤操作のしやすさ」では否定的な評価を得られました。BADUI改善に対する有効性評価実験
      次に、本システムがBADUIを改善可能であるかどうかを検証する実験を行いました。ここでは実験協力者10名を5名ずつの2グループに分け、16個のBADUI事例に対してそれぞれWebページの使いやすさを5段階のリッカート尺度で評価してもらいました。
      結果としては、改善前の評価値が0未満の全てのBADUI事例が改善後には平均1.08評価値が向上しており、本来使いづらいとUIと定義されるBADUIの改善に成功していることが分かります。なお、p<.05としてt検定を行ったところ改善前と改善後の平均評価値の間に有意差が確認できました。
  • タレコミ機能の追加
    • 口頭発表では紹介できなかったのですが、BADUIの情報を投稿し、他のユーザと共有可能とする機能を実装しました。この機能はユーザが遭遇したBADUIの情報を投稿し、他のユーザと共有することで、BADUI改善行為の支援を行う目的で実装しました。

発表で使用したスライドがこちらになります。

 

なお質疑応答では、下記のような質問をいただきました。
    • 実装コスト高くない?
      • JavaScriptとPHP書ければ問題ないと回答しましたが、おそらくユーザの話だと思いますので、ユーザはほとんど何もする必要がないと回答するべきでした。
    • 悪意のあるユーザに対しての対策は?
      • ハッシュ値つきURLは自分が信頼できるユーザからだけもらうと回答しました。これについては、もう少し突っ込んだ回答をするべきでした。
    • ユーザが開発者にリクエストがいくわけじゃないよね?
      • 開発者に使いづらい場所を指摘したり、改善案を提示することが可能なので、そういったことも可能です。
    • BADUIがもっとシステム後ろからくるもんじゃない?根深いものを改善できる方法論あればいい
      • そういった可能性も今後は検討していきたいが、なるべくユーザが改善できる方針でいきたいといった内容でした。
システムと論文は以下からダウンロード可能です。

感想

周りの方の研究は興味深いものばかりで、会場は近場でしたが 2日間楽しめました!お疲れさまでした!

発表は今年1年間の成果を発表する場だったので気合入りました。一部の人からはフィードバックをもらえてよかったです。フィードバックもらえるとやっぱり嬉しいですね。大学院に進学したら、ここで話した方たちとはどこかの会場でまたお会いしたいです。

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