第172回ヒューマンコンピュータインタラクション研究会に参加してきました!(田島・神山)

   

はじめに

ひと雨ごとに春めいてまいりましたが,いかがお過ごしでしょうか.
中村研究室B4の田島・神山です.
この度,この2人で2017年3月6日(月)〜7日(火)に横浜・八洲学園大学で行われた第172回ヒューマンコンピュータインタラクション研究会に参加した報告をさせていただきます.

気になった研究

気になった研究を1人2研究ずつ紹介します.

田島

  1. Ubi-Space: スペースキー上での親指スライドを用いたメニューコマンド入力手法
    村田主磨(筑波大学),富田洋文(筑波大学大学院),嵯峨智(筑波大学),志築文太郎(筑波大学),高橋伸(筑波大学)

    • キーボードのスペースキーをタッチ検出が可能になるよう拡張し,さらにGUIメニューコマンドを操作・選択可能なソフトウェアを実装している.下の図は論文内の画像である.銅箔をスペースキーにくっつけてタッチ検出を可能としており,スペースキーの大きさをうまく利用した試みであり大変興味を持った.


  2. PCCSを用いた情報可視化用の配色作成支援ツールの開発
    南城聖(筑波大学),三末和男(筑波大学)

    • Webサイト,や可視化ツールなどにおいて配色は見易さを左右したり,上手くいくと人を惹きつけられるため重要な要素である.しかし,配色について専門知識のない者にとって複数の色を違和感ないように選択することは使用する色の種類が多くなればなるほど難しい.南城さんらはそういった問題を解決可能とするため,カラースキームを作成可能とするツールを実装している.下の図は論文で用いられていたツールが生成したカラースキームを利用して配色された地図の例である.個人的には選択された色の理由等を提示し、配色の学習ツールとして今後発展してほしいと感じた.

神山

  1. ファッションにおけるアイテムのイメージがコーディネートのイメージに及ぼす影響の分析 佐藤美雨(中央大学),加藤俊一(中央大学)
    • 従来のファッションコーディネートの検索では,全体の印象を入力に関して,トップスとボトムスそれぞれの印象に一致すれば出力するといったものでした.しかし,トップスとボトムスを組み合わせて印象が変わってしまうことについては考慮されていないため,その影響を明らかにした研究です.結果的にアイテムそれぞれの印象とコーディネートとしての印象は非線形であることが明らかとなったようです.自分自身の趣味が古着屋巡りなどファッションに興味があるため,この研究の結果を使って普段のコーディネートを考えていきたいです.
  2. アマチュア漫画家の漫画制作におけるスケジュール遅延防止のための進捗状況の推定 川手友貴(京都工芸繊維大学),山本景子(京都工芸繊維大学),倉本到(京都工芸繊維大学),辻野嘉宏(京都工芸繊維大学)
    • アマチュア漫画家の漫画制作過程の中で"下書き"から"ペン入れ"に移る過程での進捗の割合を推定する,という研究です.その手法として,制作中の漫画の2つの過程のピクセル数の相関を用いると進捗推定の精度が高かった,という結果が明らかとなりました.ピクセル数の相関に着目している点が思わず「なるほど」と唸ってしまいました.

最後に

発表では体調不良やスケジューリングの拙さで最後までバタバタしてましたが,なんとか無事発表を終えられて,また色々な意見をいただけてよかったです.
また,どの研究発表ともアイデア性が富んでいて非常に興味深く,参加して得るものがたくさんあったので,今後生かしていければな,と思いました.

会場の近くにあった「カレーとハンバーグの店 バーグ」を食している神山です.安さ,早さ,量,旨さの四拍子揃ったお店でした.横浜・高島町あたりに来訪の際は是非どうぞ.

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