中村聡史研究室

明治大学 総合数理学部 先端メディアサイエンス学科: Human-Information Interaction / Lifelog / BADUI

MMM2019で「A Method for Enriching Video-watching Experience with Applied Effects Based on Eye Movements」というタイトルでポスター発表をしてきました(田村柾優紀)

   

はじめに

中村研究室OBの田村柾優紀です。

2019年1月8日-11日にギリシャのテッサロニキで行われた25th International Conference on MultiMedia Modeling(MMM2019)で、「A Method for Enriching Video-watching Experience with Applied Effects Based on Eye Movements」というタイトルで、ポスター発表をしてきましたので報告させていただきます。

発表時の様子

研究概要

今回発表した内容は、これまでに国内で発表してきた内容(EC2015NC78)をもとに,国際会議の発表用に加筆・修正した研究となります。

簡単に今回の発表内容を説明すると、動画上に視線に追随したエフェクトを付与することによって、動画の視聴体験を向上させる手法を提案し、その手法の有用性を検証する研究です。

動画視聴は楽しいものですが、同じものを何度も楽しむといったときに、新たな視聴体験を創り出したいことがあります。そうしたときに、動画をただ見るのではなく、視聴者の視線に連動してスピード感や恐怖感などを感じることができるようなエフェクトを動画上に重畳して、体験をより豊かなものにすることを目的としています。

そこで、まず視線に追随するエフェクトを動画に重畳して視聴体験を拡張する手法を提案し、その手法を用いて動画を視聴した際に、ユーザの動画への印象がどのように変化するのかを検証しました。ここで、視線に追随するエフェクトを選定する際に参考にしたのは、漫画やゲームなどで用いられるエフェクトです。漫画やゲームでは集中線や懐中電灯などのエフェクトが、インパクトの増幅や,状況の把握容易化のために用いられています。そういったエフェクトを、そのエフェクトにあった動画上に重畳することで、1人称視点でのレース動画であれば集中線を表示することで動画から受ける疾走感が強くなり、1人称視点でのホラー動画であれば懐中電灯風のエフェクトを表示することで怖さが増し、動画の持ち味となる印象が良い方向に変化するのではないかと考えました。そこで本研究では、漫画やゲームなどで用いられるエフェクトを参考にして、「集中線」、「懐中電灯風」、「スポットライト風」、「霧」、「モザイク」の5つのエフェクトを視線に追随するエフェクトとして採用しました。そして、それら一つ一つのエフェクトにあった動画上に、それぞれのエフェクトを重畳した際に、視聴者の動画に対する印象がどのように変化するのかを検証しました。その結果、「霧」以外のエフェクトは、動画コンテンツ上に視線に追随したエフェクトを付与することで、動画の持ち味となる印象が期待通り変化することが示されました。

より詳しい説明は以下のポスターや動画、論文をご覧下さい。

ポスター

 

動画

論文
Tamura M., Nakamura S. A Method for Enriching Video-Watching Experience with Applied Effects Based on Eye Movements. MMM 2019: MultiMedia Modeling. pp.547-553. [dl.nkmr-lab.org]

 

感想

今回の発表は、国際会議でポスター発表形式での研究発表でした。

ポスター発表形式について簡単に説明すると、まず自らの研究を約2,3分位で説明し、その後にデモが出来る場合にはデモを行い、質問された場合にはその質問に答えていくというような発表形式となります。今回の自分の研究発表では、その流れを約1時間半という長い間繰り返しました。その経験を通じて、様々な気付きや、学びがありました。例えば、英語の勉強は大学受験以来、あまりしっかりと勉強出来ていないため、正しい文法や発音を所々忘れてしまっており、自分の使う英語の発音や文法などに、おかしい部分が少なからず存在すると自覚しています。なので、ポスター発表では英語の下手さが目立ち、研究内容をうまく伝えられないのではないかと心配していました。そのため、ポスター発表が始まる前までは、自分は少なからず「外国の人から、英語のテストを受けるような心境」で臨んでしまっていたように思います。しかし、ポスター発表が始まり、実際に外国の方と英語で会話してみると、ほとんどの方が英語が下手なことを気にしている様子はなく、興味津々に話を聞いてくださいました。

結果として、当初の心配とは裏腹に、聞いてくれた人の中には、最後に研究内容が面白いと褒めてくださる方もいました。そのため、英語のテストを受けるような心持ちで来てしまったことが、とても恥ずかしくなりました。またポスター発表以外でも、宿泊したホテルや飲食店などで英語を使う機会はたくさんあったのですが、英語の下手さを気にするような人は、ほとんど居なかったように感じます。今回のギリシャでの経験、特にポスター発表での経験を経て、外国の方と英語で会話することへの抵抗が、かなり軽減されたように思います。

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