中村聡史研究室

明治大学 総合数理学部 先端メディアサイエンス学科: Human-Information Interaction / Lifelog / BADUI

JSAI2016で「電子コミックの表現を豊かにする手書き文字アニメーション生成手法」という研究発表を行いました(佐藤剣太)

   

梅雨空のうっとうしい季節になってまいりましたが、皆様いかがお過ごしでしょうか。中村研究室 B4の佐藤剣太です。

6月6日〜9日にかけて、福岡県北九州市の北九州国際会議場および西日本総合展示場にて開催された、第30回人工知能学会全国大会(JSAI2016)にて口頭発表およびデモ発表を行ってきましたので報告させていただきます。

今回発表した内容は、エンタテインメントコンピューティング2015(EC2015)にて発表した内容を発展させ実験をし、さらにコミック工学へ応用したものとなります。原稿のPDFには下記からアクセス可能ですので、ご興味のある方はどうぞ。

佐藤 剣太 , 中村 聡史 , 鈴木 正明: 電子コミックの表現を豊かにする手書き文字アニメーション生成手法, 人工知能学会全国大会, 2016.

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電子書籍が広がりを見せつつあるため、コミックを電子端末上で購入して読む機会も少しずつ増えています。ただ、電子コミックでは紙媒体の作品をスキャンして電子媒体上に画像として表示する作品が非常に多いというのが現状です。これでは、電子媒体の力を十分に発揮できていないのではと私たちは考えています。

コミックでは、セリフやオノマトペの中には手書きで表現されているものも数多く存在しますし、手書きならではの味、そして表現というものがあるように思います。この手書き文字を静的なものではなく、動きを持たせ、そして対話可能になると、より豊かなコミック表現が可能になるのではないかと考えられます。しかし、現状として手書き文字にアニメーションを付与するのは容易ではありません。

そこで、私たちがB3の一年間を通して取り組んでいた手書き文字アニメーションに関する手法を用いると、より豊かなコミック表現が可能になるのではないかと考え、コミックへ応用することが可能なシステムを実現しました。また、手書き文字アニメーションがどのような印象表現に適しており、適していないのかといったことについても実験により明らかにしました。

手法や実験の手順・結果については下のスライドに載せてありますのでご覧ください。

本研究の手法に基づいてプロトタイプシステムを実装し、それを用いて作成した例が以下のようなものとなります。

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©伊藤伸平『はるかリフレイン』1巻 [Manga 109]

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今回の発表で使用したシステムはこちらから利用いただけます。ぜひお試しいただければと思います。

今回の学会発表は2回目の経験であったため、口頭発表においてもほとんど緊張することもなく落ちついて喋ることができたと思います。また、質疑応答では以下のような意見をいただきました。

  • 文字自体を動かすのではなく、文字のストロークに対して波形のようなアニメーションをかけた理由を説明してほしい
  • 読み手の感じる印象については調査を行っていたが、書き手の感じ方については調査してないのか

どちらも発表練習の段階において受けた質問であり、この場でも落ち着いて返答を行うことができました。

また、インタラクティブ発表では以下のようなフィードバックをもらいました。

  • ユーザがよく使うパラメータの組み合わせを保存する機能があると良い
  • 小さな子供のお絵描きをアニメーションさせるための支援にもつながる可能性がある

今回いただいた意見をもとに、システムのさらなる改良を行っていきたいと考えています。

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北九州は美味しい料理も多く、どれも満足できるものばかりでした。下の写真は、2日目のコミック工学セッションの懇親会にていただいた海鮮料理です。

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また、最終日は帰りの飛行機の搭乗前に小倉駅近くの博多ラーメンのお店に寄ってきました。スープがとてもこってりしており、美味しくいただけました。IMG_4555

学会も食事も非常に充実した4日間となりました。発表練習に付き合ってくださった中村先生、研究室の皆さん、本当にありがとうございました。

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