第195回HCI研究会で「Webアンケートにおける不真面目回答予防システム実現に向けた自由記述配置の基礎検討」というタイトルで発表してきました(山﨑郁未)

   

はじめに

お久しぶりです!中村研究室B4の山﨑郁未です。

2021年も残り1ヶ月とわずかになり、やり残すことがないようたくさん楽しみたいと思っています!

さて、2021年11月30日、12月1日に淡路夢舞台国際会議場、およびオンライン(ZOOM)にて開催された第195回ヒューマンコンピュータインタラクション研究会で発表してきましたので、報告させていただきます。

今回は、「Webアンケートにおける不真面目回答予防システム実現に向けた自由記述配置の基礎検討」というタイトルで、現地で発表させていただきました。

研究内容

皆さんはWebアンケートに回答をしたり、Webアンケートを依頼した経験はありますでしょうか?

Webアンケートは手軽に回答を集めることができるサービスであり、近年では社会調査や研究でも多く用いられています。ここで、自由記述の設問については、「特になし」「わからない」といった不真面目回答が目立ってしまうという問題があります。このような不真面目回答を集めないために、我々はアンケート実施前にどのくらい良いデータが集まるアンケートなのか、どう改善したら良いのかを予測および提示するシステムの実現を目指しています。そこで本研究ではそのシステムの判定基準の調査を行いました。

このような不真面目回答が発生してしまう原因として、我々は後半になるにつれてアンケートなどの単調なタスクをこなすことが退屈になり、より負荷の大きい自由記述の設問で「特になし」「わからない」と回答することが起こりうると考えました。そこで、退屈だと感じていない段階で自由記述に回答してもらえれば回答の質が向上するのではないか、と考え自由記述が最初のグループ、自由記述が最後のグループに分け、比較を行いました。

実験は2回実施したのですが、本報告では2回目の実験について紹介させていただきます。自由記述が最初のグループ、自由記述が最後のグループはそれぞれ以下のようにアンケートが進行しました。

まず、不真面目回答率についてですが、自由記述が最初のグループの方が不真面目回答率が低いことが明らかになりました。

 

また、文字数については、自由記述が最後のグループの方が多いという結果を得ることができました。

これらのことをまとめると

  • 自由記述が最初のグループ:不真面目回答率低い・文字数少ない
  • 自由記述が最後のグループ:不真面目回答率高い・文字数多い

となり、トレードオフの関係が見られました。このことから、データ数が多く欲しいアンケートでは自由記述を最初、文字数が多く欲しいアンケートでは自由記述を最後に配置といった、アンケートによって配置を変えることが効果的であると考えています。

また、自由記述が最初にあることにより、アンケートが面倒だと思い離脱する人がいると考え、離脱率を算出しました。以下のグラフでは、横軸が設問番号、縦軸が離脱率となっており、オレンジのグラフが自由記述が最初のグループです。グラフから、Q1からQ4に自由記述がある自由記述が最初のグループで離脱率が上昇していることがわかりました。

このことから、不真面目に回答をしようとしている人や、自由記述が最初にあることでアンケートが面倒と思った人を除外できている可能性が考えられました。

さらに、アンケートに回答開始する時間帯ごとの分析を行いました。ここでは、アンケートの依頼を開始してから10分以内、10分以降の2つに分ました。

まず、不真面目回答率について、10分以降に回答した自由記述が最初のグループで不真面目回答率が最も少なくなりました。

また、文字数については、自由記述の位置にかかわらず10分以降に回答した人の方が文字数が多いという結果が得られました。

このことから、10分以降に回答している人は分析対象として有効であり、特に有効であるのは自由記述が最初のグループなのではないかということが明らかになりました。

今後は、

  • サイトにアクセスしたらすぐにアンケートを開始するシステムで実験
  • アンケートへ回答する時間によってアンケートの構成を動的に変える実験を実施
  • どれくらい良いデータが集まるか・どう改善したら良いのかを予測および提示するシステムの実現

などを行っていきたいと思っています。

発表スライド

発表スライドは以下から参照できますので、よろしければご覧ください。

論文情報

山﨑 郁未, 伊藤 理紗, 中村 聡史, 小松 孝徳. Webアンケートにおける不真面目回答予防システム実現に向けた自由記述配置の基礎検討, 情報処理学会 研究報告ヒューマンコンピュータインタラクション(HCI), Vol.2021-HCI-195, No.34, pp.1-8, 2021.

感想

昨年も淡路島で発表をしましたが、昨年よりもリラックスして発表をすることができました!ですが、発表開始8分でwi-fi環境の影響で画面共有をしていたZoomが落ち、発表が一時中断するというトラブルが起きてしまいました...。トラブル直後は少し焦りましたが、復旧後はむしろ最初よりもゆっくり落ち着いて発表することができたのでよかったのかなと思っています!この経験を今後に活かしていきたいです。

また、昨年は淡路島夢舞台での少しの観光のみでしたが、今年は少し新型コロナウイルスの感染が落ち着いていたこともあり、合間にちょっとだけ足を伸ばして食べ歩きをしてきました!たこ焼き煎餅や串カツ、焼き小籠包など全部おいしく、毎日あんなものを食べて生活したいと思いました...。その時の写真を1枚載せさせていただきます!

今回は先輩や同期、後輩とたくさんの人と淡路島に行くことができ、普段聞くことができない貴重なお話などもして、仲が深まったのではないかと思います!とても楽しい時間でした!

最後になりますが、ご指導いただいた伊藤先輩をはじめとする先輩方、中村先生にこの場をお借りして感謝申し上げます。ありがとうございました。

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