中村聡史研究室

明治大学 総合数理学部 先端メディアサイエンス学科: Human-Information Interaction / Lifelog / BADUI

第168回CG・第17回DCC・第209回CVIM合同研究会参加報告(阿部,今城,上西,土屋,前島)

      2017/11/25

はじめに

中村研究室
修士1年 今城、土屋、前島
学部4年 阿部
学部3年 上西
です!

2017年11月8,9日にかけて、北海道大学のフード&メディカルイノベーション国際拠点にて開催された「第168回CG・第17回DCC・第209回CVIM合同研究発表会」に参加してきましたので、その報告をさせていただきます。個々の発表報告は別の記事にて後ほど掲載予定ですので是非ご覧ください!

  • 前島:スマートフォン上のスクリーンキャプチャ画像探索支援手法
  • 上西:主観特徴と物理特徴の融合による音楽動画印象推定手法の検討

研究紹介

ここでは、今回の研究会で気になった研究をいくつか紹介させていただきます。

  1. 「物体検出とユーザ入力に基づく一人称視点映像の高速閲覧手法」粥川青汰(早稲田大学),樋口啓太(東京大学),中村優文(早稲田大学)米谷竜,佐藤洋一(東京大学),森島繁生(早稲田大学)
    この研究では、GoProやGoogle Glassで撮れるような動画(一人称視点映像)を対象としています。一般的にこのような映像は長時間なものが多いため、一人称視点映像の効率的な早回し再生を目的とし、ユーザが選択可能な映像内の手がかりの自動生成手法を提案しています。具体的なシステムはこちらで、この研究の事前研究です。選択した特徴の部分以外は早送りで再生することでユーザは欲しい情報の部分のみを閲覧することができます。事前研究では、特徴は固定されたものでしたが、この研究では物体認識を行うことで動画ごとに特徴を抽出することでより効率的な視聴を可能としています。システムとしての完成度が高いだけでなく、発表も非常にわかりやすく興味深い研究でした。
  2. 「物体表面の熱伝搬を考慮した時間経過により変化するテクスチャ合成手法」三鴨道弘(鹿児島大学),川崎洋(九州大学)
    コンピュータグラフィックスにおいて、表面反射特性の表現は物体の見た目の印象を決める重要な要素になります。しかし、冷たい物体に空気中の水分が蒸着する現象などは、水滴の形状変化や物質の温度変化など複雑なため、CGによって再現するのが困難という問題があります。著者らの研究では、これらのCGを再現するため、物体表面の温度変化(熱伝播情報)をシミュレーションし、時間経過によって変化する水滴のテクスチャ生成手法を提案していました。手法によって生成された、時間経過で変化する水滴は再現性が高く、温度によって変化する他の様々な事象にも応用できそうで興味深いと感じました。
  3. 「カタンの開拓者たちにおいてウソの情報を流し状況を有利に進める敵の提案」中澤桂介,阿部雅樹,渡辺大地,三上浩司(東京工科大学)
    「カタンの開拓者たち」はユーザの操作とユーザ間で交渉を行い、勝利を目指すボードゲームです。従来からこの「カタンの開拓者たち」に関する研究はあるそうなのですが、その中でもユーザ間での交渉の際に嘘の情報を出すAIは存在せず、ゲームを十分に楽しめないものとなっている問題があります。そこで、この研究はAIに嘘をつかせることで十分にゲームを楽めるようにするものでした。結果として、嘘をつかせることで従来よりもAIの勝率、AIとの交渉回数が上がったそうです。ある一つのボードゲームに関しても研究になるところが面白いと感じました。
  4. 「視線の隠的追跡手法とそのエンタテインメント応用」清水文也,藤代一成(慶應義塾大学)
    従来行われている視線検出装置ではキャリブレーションが必要ですが、キャリブレーションを行う時と行わない時での結果が変化するという問題を指摘している研究があります。そこで、この研究はキャリブレーションを必要としない視線の検出の仕方の提案を行なっています。具体的には、カメラを2台用意し、人の位置と目の方向を検出し、それを元に計算を行うことでおおよその視線の向いている方向を推定するものとなっています。今回はその応用として視線のおおよその位置に追随して音がなるシステムを提案していました。精度はまだ十分ではないものの、視線の新しい検出方法として非常に有用な研究だと感じました。他の応用例などが楽しみになる研究でした。
  5. 「直接操作による3D流体シミュレーションの制御」早川雄登,藤代一成(慶應義塾大学)
    みなさん「モアナと伝説の海」という映画は見たことがあるでしょうか?この映画では、海が実際にはありえないような動きで感情を表すことで主人公のモアナと会話をするシーンがあります。前置きが長くなってしまいましたが、この研究では、モアナの映画であるような海(流体)の複雑な動きのシミュレーションでも簡単に直感的に作成できるインタフェースを提案しています。具体的にはLeapMotionを使用し、両手のジェスチャによって3D空間上の流体を操作するというものになっています。発表では実際に操作している映像を見ることができたのですが、本当に直接流体を操っているようで、知識のない人でも簡単に3D流体シミュレーションが可能になるのではないかと思いました。是非一度システムの体験をしてみたかったです。

感想

今回の学会はCVIMだけでなく、CG、DCCとの合同開催ということで、発表件数は2日間で40件と比較的規模の大きな研究会でした。そのため、2部屋同時進行で、全ての研究発表を聞くことはできなかったのがとても残念です。しかしながら、普段参加する研究会等とは違った分野の発表も多く、具体的な技術についての知識を広げることができたと思います。ただ、発表の内容についていくので精一杯だった(ついていけないものもありました、、)ので、まだまだ勉強が足りないなと実感しました。勉強頑張ります。

また前島、上西の発表も無事終わり、たくさんの質問・コメントもいただけました。ありがとうございます。いただいた意見を参考にこれからも研究活動に励んでいきます。

特に上西は今回が初めての学会発表ということで非常に良い経験になりました。発表練習等や論文チェックなど協力してくれたみなさんありがとうございます。(写真はポスター発表中の少々おつかれの2人です)

 

ちなみに空いた時間では北海道のおいしいものを堪能してきました!
豚丼、お寿司、ジンギスカン、スープカレー、ラーメン……どれも本当に美味しすぎました。また、今回はM1~B3の5人での参加だったのですが、より仲も深まったかなと思います。参加メンバー一同次の投稿に向けてがんばります!ありがとうございました!

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