中村聡史研究室

明治大学 総合数理学部 先端メディアサイエンス学科: Human-Information Interaction / Lifelog / BADUI

第179回SIGHCI研究会で「ポップアウトによるユーザの選択行動変容に関する分析」というタイトルで発表してきました(細谷美月)

   

はじめに

こんにちは。暑くなったり寒くなったり気温差が激しいこの頃でございますが、みなさんいかがお過ごしでしょうか。

8/20-21に京都の聖護院御殿荘で第179回ヒューマンコンピュータインタラクション研究会が行われましたので、その登壇発表の報告をさせていただきます。

今回は、初の学会での登壇発表ということで、B3細谷美月が「ポップアウトによるユーザの選択行動変容に関する分析」というタイトルで発表させていただきました。

研究概要

ファーストフード店でどの食べ物を注文するか、ディズニーランドに行ってどの乗り物に乗るのか、どの服を来て出かけるのか…

みなさん、このような選択を必要とする状況は多いと思いませんか?また、選択には迷いがつきものだと思いませんか?

この迷ってしまうという行為によって、時間がかかってしまったり、お店などでは他の人を待たせてしまったりとデメリットはたくさんあると考えていて、このような迷いの問題を解決したい!というのが本研究の目的です。

そこで我々は、こうした迷いの問題を解決するため”ポップアウト”というものに注目しました。ポップアウトとは下図のような、複数同じものがある中に1つだけ異なるものが存在している場合に、人はその刺激を即座に知覚してしまうという視覚特性です。

 

 

このポップアウトを商品などの選択対象が並んでいる時に提示することで、選択を促し、迷いの問題を解決できるのではないかと考えました。この考えはM1の山浦さんによる研究(山浦祐明,中村聡史:ポップアウトを利用した際のユーザの選択行動の変化の分析,第177回ヒューマンコンピュータインタラクション研究会(SIGHCI177), 2018.)で提案されており、今回はその研究の追加実験を行いました。

実験はiPadに表示された16種類の飴の中から食べたいと思うものを1つ選択してもらい、実際にその飴を配るというものです。

過去の実験との違いは、ポップアウトの実用性を検証するためにポップアウトが存在しない場合との比較を行ったこと、また時間が選択に影響を及ぼすかの調査のためにタイマー表示の条件を追加して実験を行ったことです。

13回の講義における900人以上への飴配布実験とその分析の結果、

  • ポップアウトは商品の選択率を上げる
  • ポップアウトは適度な行列で選択にかかる時間を短縮
  • 必要以上のタイマー提示は選択時間を遅める

という可能性が示唆されました。

今後は、タイマーで提示していた時間が長かったなどの問題点の改善、背景色以外のポップアウトや音・画像などの提示によって選択に影響が出るかの調査を行っていきたいと考えています。

また応用先としては、デジタルサイネージにおいてランダムに商品などをポップアウトさせることで幅広い商品を推薦したり、ファストフード店において混雑を減らしたりすることが考えられます。

 

スライド

 

論文情報

細谷美月, 山浦祐明, 阿部和樹, 中村 聡史, ポップアウトによるユーザの選択行動変容に関する分析 , 情報処理学会研究報告ヒューマンコンピュータインタラクション(HCI), 2018-HCI-179(2), 1-8 (2018-08-13) , 2188-8760.

 

感想

緊張していましたが、前に立ってみたら楽しく発表できました。でも、研究そのものに関しては、質疑応答や他の方からの意見などをふまえてまだまだ考えられていない点がたくさんあったと思うので、今後に生かしたいと思っています。

2日間という短い時間でしたがいろんなものを食べることが出来たので、京都に行くことが出来て良かったです。

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